大らかで前向きな気持ちにさせてくれる、愛情たっぷりの歌に感動
昨年8月にリリースしたファースト・アルバム『ONE LOVE』によってレゲエ・シンガーとしての強い存在感を確立、そしてガンを患った自身の母親のためにペンを取ったという今年第1弾シングル“母賛歌”でも話題を集めたMetisが、サマー・シーズンに向けたミニ・アルバム『BLESS』をこのたび完成させた。波の音とプリミティヴな音色のパーカッションが混ざり合った“nature dance”からスタートする本作において、彼女はオーガニックでトライバルなサウンドメイクと、強く真摯なメッセージをしっかりと結び付けている。カラフルなサンバのリズムのなかで〈あなたに今 会いたい〉という真っ直ぐな思いが広がっていく“OVER THE RAINBOW”、祝祭的なリズムのアンサンブルに身体が揺れる“Road to the Top”、強烈な重低音が情熱的な恋愛をイメージさせる“Get up”、どこかスピリチュアルな雰囲気を湛えたビート（スティールパンが気持ちいい!）と〈愛を信じること〉の大切さを表現したリリックが溶け合った“信じる力”、そして〈みんなで幸せな花を咲かそう〉というポジティヴなパワーに満ち溢れた“Joy”――聴く者の気持ちをナチュラルに上げてくれるMetisの音楽。ここには、彼女の本質的な魅力がストレートに反映されているのだ。
今年の夏は〈福岡レゲエ魂〉〈サマソニ〉などのビッグ・イヴェントにも出演が予定されている。凛とした強さ、大らかで豊かなヴァイブレーションをバランス良く同居させたMetisの歌を、ぜひ生で体感してみてほしい。
▼Metisの作品を紹介。
