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第32回 ─ 300/30/30/30

定盤ならずとも回避不能なリイシューの渦

連載
IN THE SHADOW OF SOUL
公開
2008/07/10   21:00
ソース
『bounce』 300号(2008/6/25)
テキスト
文/出嶌 孝次

  今月は、上掲チャートから惜しくも外れた面々の注目作を優先的に紹介します。まずは、グラディス・ナイト&ザ・ピップスによる74/76年のサントラを2in1で収録した『Claudine/Pipe Dreams』(Shout! Factory)。カーティス・メイフィールド制作の前者では名曲“The Makings Of You”が聴けるし、グラディス主演の本編が大コケした後者も音は上質です。

  お次は、近作も素晴らしかったビリー・グリフィンの編集盤『Believe It Or Not : The Billy Griffin Collection』(Expansion)を。80年代の洒脱な佳曲群をメインに、神保彰との共演やミラクルズ時代の“Love Machine”も収めた簡易アンソロジーの趣ですね。

  続いてもエクスパンション発で、エモーションズがEW&F庇護下を離れた直後に放った84年作『Sincerely』(Oasis/Expansion)。ウェイン・ヴォーンやベンジャミン・ライトらのアレンジも小気味良い佳作です。

  最後はファンク周辺の定盤がドドッと日本盤化されたなかから、さしあたってグラハム・セントラル・ステーションの74年作『Release Yourself』(Warner Bros./ワーナー)をピックアップ。いろいろ揃ってきたので、ファンク30選も近々やるかも、です。

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