レゲエ・シーン屈指のリリシストが、いよいよメジャーに殴り込み!

レゲエ激戦区として知られる大阪は鶴橋で生まれ育ったDJ、CHEHONがシーンの第一線で活躍するきっかけを掴んだのは、女性の名前を冠したラヴソング“みどり”(そこにはとあるメタファーを潜ませているのだが……)の大ヒット。以降、次世代のジャパニーズ・レゲエ界を担わんとシノギを削り合っている若手のなかで、単に韻を踏むだけでなく、遊び心溢れるレトリックを用いたリリックのセンスでめきめきと頭角を現していった。
そしてこのたび晴れてメジャーより声がかかったとなれば、その真価(進化)が発揮されることに期待せずにはいられない。新境地の幕開けに彼が選んだタイトル曲“LIKKLE MORE~めぐりeye~”は、仲間へと向けられた温かい言葉の数々が胸を打つ感動のミディアム・ナンバー(ちなみに〈LIKKLE MORE=リコモ〉とはパトワ語で〈またな〉を意味する)。続く“初心”は、みずから運営するスタジオ名を冠した一曲で、スパニッシュ・ギターがリードする哀愁を帯びたリディムに、新たなスタートを切った自分への決意表明が綴られた熱いコンシャス・ソングとなっている。そしてラバダブをもっとも得意とする彼らしく、ラストはスライ&ロビー制作の定番オケ〈Bam Bam〉をリメイクした現場チューン“LINK FREE”でビシッと締め括り!
このように、デビュー・シングル“LIKKLE MORE~めぐりeye~”は3曲ながらCHEHONという男の魅力が存分に詰まった、挨拶代わりにはピッタリの作品である。となれば、次は〈早くアルバムを聴きたい!〉と思ってしまうのだが……まあ、焦らずにその時がくるまで〈LIKKLE MORE〉ってことで!!
▼CHEHONの作品を紹介。