DISCO"G"RAPHY
RICK ROSS 『Port Of Miami』 Slip 'N Slide/Def Jam(2006)
〈ハスリング〉とか〈ハスラー〉とかの言葉がまた使われるようになったのは、当然“Hustlin'”の影響だろうな。ランナーズやクール&ドレーといった同郷プロデューサーの仕事ぶりもいちいちスケールがデカいし、LLクールJ“I'm Bad”のリメイクとか、引退中のジェイ・Zを呼びつけるとか、この時点でボスっぷり全開じゃねえか。胴震いが止まらなくなるぜ!
RICK ROSS 『Rise To Power』 Suave House II(2007)
誰にでも抹消したい過去とか恥ずかしい写真があるだろ? ヤツの場合はスワーヴ・ハウスと契約してた20代前半の録音ってわけさ。これはその時期のお蔵入り音源を勝手にまとめられた編集盤なんだが、ビートもイマっぽく差し替えてあるし、声が若々しいぐらいで全然カッコイイのが腹立つよな。いまボーイズン・ダ・フッドにいるデュークとの当時の共演が貴重。
TRIPLE C'S 『The Black Flag Prequel』 Poe Boy(2007)
トリプルC'sことキャロル・シティ・カーテルってのはロス大将が率いるクルーで、大将と同郷のガンプレイ、NY者のトーチを含むトリオさ。このミックステープにはフロウ・ライダー&ブリスコも交えた“Fed Ex”や、注目のケイン・ビーツによる“Keep Stuntin'”などエグいのが山盛り。オレ的にはガンプレイのギスギスしたソロ曲“Killplay”がグッとくる感Gかな。
RICK ROSS 『M.I.Yayo The Movie』 Maybach/Traffic(2008)
コイツは上級者向け……って何の上級者なんだか。みずから製作も務めたロスがナヴィゲートして、80年代末~90年代初頭に名を馳せたマイアミの麻薬王たちの生涯を追うガチなドキュメンタリーDVDだ。何か普通の人っぽい大ボスばかりで、それが逆にドープなんだよな。サントラCDも付いた2枚組だから、それはそれで普通に楽しめるはずだぜ。