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第337回 ─ MUSE

連載
NEW OPUSコラム
公開
2008/05/01   13:00
更新
2008/05/01   15:56
ソース
『bounce』 298号(2008/4/25)
テキスト
文/平塚 望

ウェンブリーが宇宙空間に様変わり!?

 改装したばかりのウェンブリー・スタジアムにて2日間で15万人を動員した伝説のショウが、DVD+CD「Haarp」で登場だ。宇宙をイメージしたという舞台セットは、マシュー・ベラミー(ヴォーカル/ギター/ピアノ)の奇想天外な世界観をそのまま表現しているかのよう(彼の宇宙人的感覚はトルネードスのギタリストとして名を馳せた父親譲り!?)。初期の代表曲から〈ライヴでは再現不可能では?〉と思われた最近のヒットまで、ファン泣かせの選曲で臨んだ本ステージ。なかでもわざわざ特注したらしいカオス・パッド内蔵のギターを使った演奏には、誰もが腰を抜かすはず。また、しばしば比較されるフレディー・マーキュリーのような生々しい生体エネルギーが塊となって発散されている様も、恐ろしいほどの迫力で伝わってくる。本作を通じて、ミューズと同時代に生きられることを幸せに思おう。