野菜も食べようぜ!
ショウではスーザフォン奏者も従えて大所帯のダイナミズムを見せるルーツのように、多くのヒップホップ・バンドはライヴとスタジオ録音で方法論を使い分けている。一方で、リズム・ルーツ・オールスターズを迎えたゴーストフェイス・キラーのように、ヒップホップのスタジオ録音にジャズ~ファンク・バンドが起用される逆の例も増えてきた。ダップ・キングスを従えたマーク・ロンソンの成功も踏まえて、コニー・プライス&キーストーンズやオルゴンなどの構成員が重宝されているようだ。
しかし! そんな状況とは無関係に、ソウライヴやジョン・スコフィールド・バンドなどで活躍するジャズ~ジャム畑の敏腕プレイヤーたちが、ファイアー・デプトの名で多くのヒップホップ作品を手掛けてきていることはさほど知られていないようだ。今回はそのメンバーを中心としたファンク・バンド、レタスの新作リリースに合わせて、彼らの多面的な魅力を分断することなく紹介してみよう。