自負と心意気が黒光りするゲットー・ソウル

レトロな風情を押し出した前作『Ghetto Classics』が全米チャート1位を獲得し、次代のソウル・スターを求める世の期待に改めて応えてみせたジャヒーム。その燻し銀の歌声とオールド・スクールなスタンスはレーベル移籍作となる今回のニュー・アルバム『The Making Of A Man』でも変わらない。後見人のケイ・ジーをはじめ、ベイビーフェイス、アイヴァン&カルヴィン、ジャスパー・キャメロンらによる楽曲はどれも往年のスウィート・ソウルばりに熟れた香りを漂わせる。デルフォニックスの定番曲を織り込み、ボビー・ウォマックをリメイクし、キーシャ・コールを従えて80'sネタに乗り……そして、R・ケリー節を完全に自分のモノとして歌い倒すに至っては、シンガーとして時代を超える歌力を誇示するかのようだ。中ジャケに大きく〈VOICE OF R&B〉と銘打たれた本作には、敬愛するテディ・ペンダーグラスやルーサー・ヴァンドロスの域へ達しようとするこのゲットー・ソウルマンの、自負と心意気が詰め込まれている。
▼ジャヒームの近作。

2002年作『Still Ghetto』(Divine Mill/Warner Bros.)