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第290回 ─ Caetano Veloso

連載
NEW OPUSコラム
公開
2008/02/07   23:00
更新
2008/02/14   17:56
ソース
『bounce』 295号(2008/1/25)
テキスト
文/本橋 卓

趣の異なる2作品が映し出す男の〈粋〉!!

 カエターノ・ヴェローゾ、彼ほど〈粋〉なミュージシャンもそうはいないだろう。意表を突くコンセプトとハンパない音楽への探求心で、新作を発表するたびにリスナーから寄せられる高い期待値を軽々と飛び越えてきた彼だが、その個性をよりリアルに体感できる映像作品もCDと同様にハズレがない。先頃リリースされた「Multishow Ao Vivo:Ce」は昨年6月にリオデジャネイロで行なわれたライヴ映像を収録したDVDだ。すでにリリースされているCD版よりも収録曲を増量した、ヴォリュームたっぷりの全2時間15分。本編を観てまず圧倒されるのが、エネルギッシュなステージング。愛息のモレーノやペドロ・サーら次世代の凄腕たちをバックに従えた4人編成で繰り広げるオルタナティヴで攻撃的なサウンドには、息つく暇もないほど緊張感が漲っており、65歳という年齢相応の枯れ感は皆無だ。一方、南米諸国の名曲をオーケストラをバックに華麗に歌い、軽快なステップを踏む95年のライヴDVD「カエターノ・ヴェローゾ“粋な男”ライブ」でカエターノが見せるのは円熟の境地。まったく別のアプローチながら、どちらのDVDも彼流の〈粋〉が存分に味わえる仕上がりとなっている。
▼カエターノ・ヴェローゾのライヴDVDを紹介。