作詞・作曲から打ち込みまでをこなすシンガー・ソングライター、AYUSE KOZUEとグディングス・リナ。昨年はそれぞれがフレッシュなアルバムを発表し、クラブ・ミュージックを通過した新世代型のジャパニーズ・ポップを提示。時代をリードする大活躍を見せてくれた彼女たちこそ、いま最も注目を集める女性アーティストと言えるでしょう。bounce.comでは新春企画として、そんなおふたりのスペシャル対談を3週間に渡ってお届けします! ラストを飾る今回は、おふたりのジャンル観を中心にお話をうかがいました。

――AYUSEさんが前に「生まれてから雑誌を一回も買ったことがない」と話していて衝撃を受けたんです。
AYUSE はい。ひねくれてるんで(笑)。
RINA それはどういう意志で、雑誌を見たくないって思ったの?
AYUSE 見ないと決め込んでたというよりも、必要としてなかったというか。必要としたら負けちゃう気がしてた。
RINA 普通はそこまで思わないよね。負けるっていう言葉はでてこない(笑)。何と戦ってるの?って思っちゃう(笑)。
AYUSE なんかね、「この雑誌を読むこの層の子たち」みたいなところにカテゴライズされちゃう感じがすごく嫌だった。だったら、別にギャルっぽいお店で洋服買ってもいいし、全部その時の出会いだけで生きていきたいみたいな、すごくとんがってた時期があって(笑)。
RINA 私は特にそういうことは考えなかったな。何物にも染まらないというよりも、好きなものが多すぎて、色んなものから少しずつ影響を受けてた。排除するよりも、あれもこれもいいとこ全部欲しい。特に音楽でそういう傾向が強いかもしれない。
AYUSE 私も音楽を作る時、その時の気持ちいいとか楽しいとかっていう感覚優先で作ってるので、全然ジャンルを考えない。それでよくバック・グラウンドが見えないって言われるんですよね(笑)。
――確かにおふたりとも、ジャンルの特定が難しい音楽を作ってますよね。
RINA でもわかりやすいものが逆にうらやましいところもある。私は昔、Bガールだったんで、髪型はドレッドとかコーンロウにしてたんです。そういうのって、ある意味で楽なんですよね。自分のアイデンティティーを見たそばからわかってもらえる。でも、今の自分の感じに当てはまるものがないから、結局自然体になっちゃう。だからジャンルを言うとしたらカオスです(笑)。でもカオスっぽいルックスってどんな感じなのかな?
AYUSE めちゃくちゃぶっとんだ格好しても、それはぶっとんだ人ってジャンルになっちゃいますからね。
RINA そうだよね。だから意外と普通なのかな。すっごく普通っぽい人の方が怖い時ってあるもんね。
――とは言え、おふたりともクラブ・カルチャーを通過してきたというところでは共通しているのかなと思うんですが。
AYUSE そうですね。ただ、私は昔ダンス・イヴェントばかり行ってて、逆にDJイヴェントに行き始めたのってデビュー前後からなんです。水と油じゃないけど、DJイヴェントとダンス・イヴェントって全然違うし、交わらない。ダンサーの集まるイヴェントではDJがやりづらいって言いますよね。ダンスを観に来てるから、DJが休み時間になっちゃう。
RINA 結構ダンスの人の方が真面目にクラブにきて、アピール・タイムみたいな感じだよね。もっと部活っぽいというか、ストイック。音楽好きが集まるDJイヴェントの方が、酔っぱらったり、女の子に声かけたりとかが多い。
AYUSE 案外女遊びとかしないし、硬派ですよね。だから私もDJイヴェントに行ったとき、最初は抵抗感がありましたね。人のノリも全然違って。ダンス・イヴェントだと、いかにカッコよく踊ってやるかみたいな感じで、輪っかになってすぐバトルが始まるのに、DJイヴェントでは、みんな好き勝手にピョンピョン踊ってたりとか。文化の違いに驚きました。
――RINAさんはBガール時代に、ダンスはやらなかったんですか?
RINA ダンスってあんまり一人でやらないじゃないですか。チームでやるから、それがめんどくさかったんだと思うんですよね。ダンス自体は好きだけど、もっと勝手でよくない?みたいな(笑)。好き勝手に踊ってるのが一番いい。
――では最後に、2007年を振り返りながら、2008年はどういう年にしたいかをお伺いして締めたいと思います。
RINA 2007年はアルバムを出しまして。そんな経ってる気がしなかったんですけど3年振りだったので、またこれから活動を活発にしていきたいですね。
AYUSE 1枚目のアルバムを出して、いろんな場所でライヴが出来て、出会いがいっぱいの一年でしたね。2008年も曲を介して、いろんな人と面白い出会いがあるといいなーと思います。
RINA アルバム・デビューして、周囲の状況は変わった?
AYUSE 全く変わらないですね(笑)。日曜になったら家族でイオン行く、みたいな。「こずえ、イオン行くぞ」って言われて、「わかったよ~」って。
RINA いいね、それ。家族でイオンって(笑)。
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