NEWS & COLUMN ニュース/記事

第281回 ─ Amy Winehouse

連載
NEW OPUSコラム
公開
2008/01/24   22:00
ソース
『bounce』 294号(2007/12/25)
テキスト
文/鈴木 智彦

彼女の真の魅力はここに詰まっている!?


  大ヒット曲“Rehab”が〈アルコール依存症のリハビリ療養を勧められたけど真っ平ごめんよ〉という内容の歌詞であることを知ってましたか? そして同曲で〈もう正気に戻ったから結構よ〉とも宣言していたエイミー・ワインハウス。そんな彼女にとって初となるライヴDVD「I Told You I Was Trouble -Live In London」が登場した。最初から最後までワインを呑みっぱなしで、曲間のお喋りなどはかなりへべれけ状態……だけれども、その歌声ときたら圧倒的にエモーショナルだ! アルコール、タトゥー、キャッツ・アイと呼ばれるアイラインなど、激女的なあらゆるキーワードを纏った彼女の素の部分──精一杯背伸びしながら、エモーションの解放を試み続ける(本当は内気でナイーヴな)危なっかしくもチャーミングな女性としての姿──をきっとこのライヴ映像で発見することができると思う。ソウル、ポップス、ジャズ、レゲエ(スカやロックステディ)をはじめ、音楽が人間のエモーションの発露として躍動していた60年代の音楽を愛し、それを21世紀のロンドンで再現してみせる彼女。DVDではなく生のライヴも観たいけど、それ以上にいっしょにお酒を呑んで、トゥーツ&ザ・メイタルズの話をしてみたいな、というのが実は本音だったりして。

▼エイミー・ワインハウスの作品を紹介。