22歳の新鋭トラックメイカーがファースト・アルバムをリリース! これは間違いない!!
SHING02をフィーチャーしたシングル“ULTIMATE HIGH”でこの秋デビューしたばかりのトラックメイカー、Eccy。白バックに線描した手の平をあしらったジャケット・デザインも印象的なその作品では、カップリング曲共々歯切れの良いビートセンスとループ一発に留まらない展開力を見せていた彼が、このたび自身初となるフル・アルバム『FLOATING LIKE INCENSE』を完成させた。先のシングル曲も収録したこのアルバムは、メロディアスなサンプリングを主体とした温かみのある音楽性が彼の中心を成すことを窺わせつつ、ぐっと張り詰めた雰囲気もトラックのカラーに加えられ、とても表情豊かな仕上がりだ。メシアtheフライ(JUSWANNA)にCANDLE、サイプレス上野、そしてY.O.G.(SAMURAI TROOPS)やATOM(SUIKA)といったラッパーとの楽曲もさることながら、活動休止中のポップ・ユニット、Sugar Plantのシンガー=Cinnabomの透き通った歌声から暮れなずむビートへと雪崩れ込む“The Daybreak”と、世界を結ぶ同じ空の下で日々を吐き出して生を手にする小説家・清野栄一のハードボイルドな10分強のリーディング“Road Novel”の2曲が、人選のおもしろさもさることながら、彼の作風の振り幅を端的に示している。2008年には今作にもフィーチャーしている自身のメイン・ユニット=RESERVOIR VOXXのアルバムを予定しているというEccy。広い交流のなか、やれることを詰め込んだ感のある本作に続き、そこではより素顔に近い彼の音作りが聴けるかもしれない。