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第260回 ─ HOT BRASILIAN SOUL

連載
NEW OPUSコラム
公開
2007/12/13   00:00
更新
2007/12/13   17:19
ソース
『bounce』 293号(2007/11/25)
テキスト
文/田中 幹也

いま話題のブラジリアン・ソウルがこの冬盛りだくさん! みんなこれでホットになっちゃいな!!

 さあ、冬到来です! 寒いです! んなときゃあ、おでんを肴に熱燗をクク~ッとやるのもいいけど、音楽ファンならここはひとつホットなソウルでも聴いて身も心も温まりたいところ。でも、もうフツーのソウルじゃ物足りない・・そんな洒落者のワガママに応えるべく、世にも珍しい70~80年代ブラジル産ソウル&ディスコ・コンピ・シリーズ〈Terca〉が一挙に3タイトル登場だ! 

 フリー・ソウル色濃厚な〈Sapphire〉に、ディスコ色強めな〈Emerald〉、メロウ度高しな〈Ruby〉と、3種のネーミングもゴージャスだが、収められたジョルジ・ベンやチン・マイア、ジェルソン・キング、カッシアーノといった顔ぶれも負けじと豪華。さらにアナ&アンジェラのビー・ジーズ〈恋のナイト・フィーバー〉、タランチュラスのマイケル・ジャクソン〈今夜はドント・ストップ〉などのポルトガル語ヴァージョンといった、世界初CD化となる激レア皿の数々も収録されていて、DJ諸氏もウハウハだ。 

 また、現代ブラジル最先端のソウル・シティー=サンパウロからも注目盤が2作登場する。ジャイール・オリヴェイラの妹であるR&Bシンガー、ルシアーナ・メロの5作目『Nega』は、ブラジリアン・マナーに則りつつもクラブ・ミュージックやヒップホップを通過した、貫禄すら感じさせる洗練されたR&Bサウンドが満開の仕上がりに。一方、日本盤化されたばかりの新鋭アレシャンドリ・グルーヴィスのデビュー・アルバム『Amanha Eu Nao Vou Trabalhar』では、セウ・ジョルジなどが参加したハイクォリティーなアーバン・サンバ・ソウルが実に粋なこと! 

 もはや〈ブラジル=ボサノヴァ〉は過去の話。これからはブラジル産のソウル~R&Bが世界のフロアを揺らすのだ!