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第243回 ─ THURSTON MOORE

連載
NEW OPUSコラム
公開
2007/11/08   01:00
更新
2007/11/08   17:12
ソース
『bounce』 292号(2007/10/25)
テキスト
文/竹内 幹代

無限大の創作意欲を見せつける彼が、趣の異なる2作品を同時期にドロップ!!

 ソニック・ユースのギタリスト=サーストン・ムーアは、世界中の前衛音楽家と交流を持ったり、ソロ・プロジェクトでノイズを追求してみたりと、常に新しいサウンドを私たちに提供してくれる人物である。そんな彼がこのたび同時期に2枚のアルバムをリリースした。まずはジム・オルークが主宰するレーベルから、サーストン・ムーア・クァルテット名義の『The Road House Session Vol. 1』。メンバーはサックス奏者の坂田明に現在ビョークのツアーでドラムを担当しているクリス・コルサーノ、そしてウィルコのグレン・コチェとの活動でも知られるダーリン・グレイという豪華なラインナップ。ギター・ノイズとフリーキーなドラム、奇妙にダンスするサックスがあっと言う間にリスナーを現実社会から遠ざける仕上がりにつき、心して聴くように!

 続いては、95年作『Psychic Hearts』以来の歌ものロック作品となるサーストン名義の『Trees Outside The Academy』。J・マスシスやスティーヴ・シェリーら馴染みの顔に加えて、フリー・フォーク界隈で話題のヴァイオリン奏者、サマラ・ルベルスキーが参加。穏やかなトーンのギター・リフは永遠の安息を約束し、詩的かつ情熱的なメロディーは音楽への愛しい思いで満たされている。それぞれ作風は異なるが、両面から彼の魅力を味わっていただきたい 。