こっちのブート・キャンプはまだまだ熱いぜ!
90年代初頭から活動を共にするブラック・ムーン、スミフン・ウェッスン、ヘルター・スケルター、OGCなどのグループから成るNY屈指のヤバい濃厚集団、ブート・キャンプ・クリック。クルー全体やグループとしてはもちろん、個々の作品においてもメインストリームの動きなどはお構いなしにわが道を行くスタイルとサウンドで根強い人気を誇る彼らだが、ここにきてショーン・プライスやスティールといったクルー構成員の新作が相次ぎ、またしてもその動きが活発になるなか、1年ぶりとなるクルー名義での新作『Casualties Of War』が早々と登場した。前作に引き続いての9thワンダーを筆頭に、今回はバックショットらの監修の下で若手ビートメイカーたちがトラックを担当。それに対して個性豊かなメンバーたちも次々と入魂のMCを披露し、昔と変わらない輝きを放ちながら彼ららしい結束の強さを実感させてくれる。この冬にはスミフン・ウェッスンの新作なども控えているようで、まだまだ彼らからは目が離せなさそうだ。