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第130回 ─ 勝手にしやがれ

武藤昭平による、『LET'S GET LOST』全曲解説 その1

連載
360°
公開
2007/08/16   16:00
更新
2007/08/16   17:44
ソース
『bounce』 289号(2007/7/25)
テキスト
文/武藤 昭平

1. IS YOU IS, OR IS YOU AIN'T MY BABY?
「〈トムとジェリー〉のなかでトムがウッドベースの弾き語りでこの曲をゴキゲンなヴァージョンで演ってて。もちろんルイ・ジョーダンのしっとりしたヴァージョンもカッコいいけど、こっちもカッコいいじゃん!って」。

2. 愚か者
「ショーケンが好きだし、いい曲だし。メロディーはいじらずにコードワークでピアソラを意識してっていう、いいアレンジが閃いた。歌詞に〈愚か者〉〈酒場〉って言葉が出てきて、ピアソラのタンゴも〈酔いどれたち〉〈売春婦〉とかいうタイトルで、〈場末の音楽〉ってところでリンクしてる」。


萩原健一の編集盤『愚か者よ』(イーストウエスト)

3. 黒い瞳
「ジーン・クルーパも演ってるロシア民謡だけど、カヴァーしたのはフランキー堺とシティスリッカーズのヴァージョン。コミカルな音が入ってるんだけど、それを退けたら相当かっこよくない?って」。


ジーン・クルーパのDVD「Swing, Swing, Swing!」(Hudson)


フランキー堺とシティスリッカーズの編集盤『スパイク・ジョーンズ・スタイル』(コロムビア)。

4. スローなブギにしてくれ(I WANT YOU)
「(81年)当時、この曲がヒットソングのなかでいちばんカッコいいと思ってた。出だしの響きはレイ・チャールズの〈こぼれる涙〉っぽいんで、ホーン・セクションの音の積みをレイ・チャールズ風にして、さらにブライアン・セッツァー・オーケストラの“Since I Don't Have You”みたいなリズムを効かせたノリにしたらイケるだろ!ってアイデアがずっと前からあった」。

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