ピエール瀧との電気グルーヴ、川辺ヒロシとのInK、あるいは週末のDJ業……さまざまなかたちでハイ・エナジーな活動を繰り広げるテクノ・マエストロ、石野卓球。2007年下半期、いよいよ彼が本格的に動き始めます。bounce.comでは、そんな卓球氏の超ロング・インタビューを、4週間に渡ってお届け! 近況から電気の今後まで、気になるアレコレについて毎週たっぷりと語り下ろしていただきます。第3回目は、この10年間の活動についてプレイ・バック。それでは行ってみましょう!

――去年のフジロックでの、電気グルーヴ~レッチリというステージの並びは、10年前の第1回フジロック出演組の生き残りって意味だったと思うけど、卓球にとってこの10年とは?
石野卓球(以下、石野) いろいろあったね。ありすぎたぐらい。今年で40歳だけど、いろんな部分で10年間を切り取ったとしたら、間違いなく過去10年が一番濃かったと思うね。
―― 一番印象に残ったことは。
石野 いやもう、ここですぐに思い出せないぐらいいっぱいあるよ。いいことも悪いことも。フジロックもそうだし、メイデイもラヴ・パレードもWIREも……小さなパーティーやクラブでも印象に残ることはいっぱいあったし。
――10年前と比べて自分が変わったところは。
石野 なんだろうなあ……いっぱいあると思うけど、具体的にはすぐには言えないな。
――クリエイターとしてのモチベーションという点で変化は?
石野 あまりサービスすることはなくなってきたかな。お客さんとかに過剰なサービスを。
――具体的には?
石野 ……聴けばわかるんじゃないかな。本心から来たものじゃないっていうかさ。
――本当にやりたいことをやってない。
石野 そうそうそう。それ(サービス)が極端にデフォルメされてたり。それが自分にとっては健全じゃないっていうか。それがなくなったのが、この10年じゃないかな。

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――でも電気グルーヴっていうのはサービスするものって位置づけなんじゃないの? サービスする気持ちが薄れてきたから、電気の制作タームが落ちてきたのかな?
石野 サービスっていうか、やりたいことと求められることのバランスというか……。
――求められてないとやる気にならないんじゃないの?
石野 でもそれが五分五分じゃない。もちろん今は〈やりたいこと〉のほうがはるかに強くなってるよね。