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第31回 ─ ゲスト:曽我部恵一

連載
月刊太田・ダンディ食堂 
公開
2007/01/24   15:00
更新
2007/01/25   19:45
テキスト
文/羽切 学

 毎回素敵なゲストをお迎えしてお送りしている〈月刊太田・ダンディ食堂〉。今月は2006年末にニュー・アルバム『LOVE CITY』をリリースしたばかりの曽我部恵一さんがゲスト。早速、当コーナーホスト、太田浩とともに下北沢にある曽我部さんの主宰するレーベル〈ROSE RECORDS〉のオフィスにお邪魔しました。

太田:2006年はどうでした?

曽我部恵一(以下、曽我部):2005年はいっぱいCDを出したんですよ。で、2006年はオリジナル・アルバムとライヴ・アルバム1枚づつでしたけど、相変わらずライヴはすっごいやってましたね。充実してましたよ。

太田:曽我部さんも曲いっぱい持ってますから、ライヴとか大変じゃないですか。

曽我部:そうですね。曲は多いですね。豆腐屋さんが毎日豆腐を作るように曲作ってますね。画家の人とか毎日描かないとっていう人いるじゃないですか? そういう感覚に近いかも。

太田:あ、こないだ田島貴男さん(オリジナルラヴ)も同じようなこと言ってましたよ。

曽我部:いいですね。移動の車の中で作ったりとかもありますよ。なんかいろいろ動いてるので。年に100本以上ライヴで……。

太田:年100本!?

曽我部:2006年は香港でもライヴやりましたよ!

太田:えっ!

曽我部:すごい盛り上がってた。また行きたいな。

太田:飯うまかったでしょう?

曽我部:うん。夢のような数日でしたねー。

太田:社員旅行を兼ねて(笑)?

曽我部:そうですね(笑)。

太田:それにしても年に100本以上ライヴというのもすごいよね。

曽我部:ここ何年かはそんな感じですね。ライヴやって、レコーディングやって、子供を幼稚園に連れてって(笑)。

 という活動の中から生まれた、聴いた人が自分の体験や思いと照らし合わせてしまう美しい歌詞とグッド・メロディ(あれです、あの感じ)。天才ソングライター・曽我部さんならではの極上なポップスが『LOVE CITY』には詰まってます。

太田:最近のブームはありますか?

曽我部:そうですね、漫画かな。俺、90年代に70年代の漫画読んでたじゃないですか? で、やっといま、90年代の漫画読んでるんですよ。山本直樹さんとか。移動の車もよく乗るから、車内がかなり充実しちゃって。漫画積んで移動してますよ。

太田:レコードは最近買ってますか?

曽我部:買ってますよ、何でも。DJとかでかけるのは大味のロック。レッド・ツェッペリンとブラック・サバスと(笑)。

太田:お、俺もそんな感じだ(笑)。奇遇ですね。あとこないだ、エイジアかけてお客さんに褒められました(笑)。で、CDは買わないんですか?

曽我部:アナログばっかりですね。あ、スミスの紙ジャケは聴いたな。

太田:僕は2006年はキング・クリムゾンの再発のCDの音にビックリして。

曽我部:へえ~。

太田:あれ、リマスターも2~3回目みたいですけど。音、良かったですねー。まぁ、DJとかやってるとアナログの凝縮した汚い音もよかったりするんですけど。

曽我部:そうですよね。CDかけると「あれ?」っていう時ある。クリアすぎて。

太田:ロックとかアナログの音のグシャグシャ感ってすごいですよね。僕らが子供の頃はそれをさらにテープにダビングして聴いてましたからね(笑)。

曽我部:友達のレコードだけじゃなくて、自分のレコードもダビングして聴いてましたよね。もったいないから(笑)。バカだよね。でもそれくらい大切にしてましたよね。今でもアナログの方が断然好きだな。

太田:お店(曽我部さんがオーナーを務めるレコードショップ「CITY COUNTRY CITY」)のレコードのキャプションも書いてるの?

曽我部:自分で書きますよ。『Led Zeppelin II』とか、すごい長いコメント付きで(笑)。

太田:それ読みたいね~。

曽我部:キャロル・キングとかもキャプション長いな(笑)。ジャケの4分の1くらいあるもん。

太田:ぎゃははは!

曽我部:でもツェッペリンとか、そんだけ書いても800円だからな(笑)。

太田:レコード屋っていいですよね。

曽我部:夢がありますよね。

太田:かわいい子が来ると、過剰な接客しちゃいますよね。

曽我部:「意外な子が意外なもの買ってく」って(店員が)言ってた。「R&Bな女の子が、タモリのLP買ってった」って(笑)。

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