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第8回 ─ 月刊太田・ダンディ食堂〈特別編-第3回〉 ゲスト:田島貴男(オリジナル・ラヴ)

〈太いタッチ〉を追求する田島さんへ聞きました! 〈2006年の5冊〉を教えてください!!(マンガ編)

連載
bounce.com 5th Anniversary
公開
2006/12/27   13:00
更新
2006/12/27   19:11
テキスト
文/bounce.com編集部

浦沢直樹「Monster」
激動のヨーロッパを舞台にした、全18巻の人気サイコ・ミステリー。デュッセルドルフ・アイスラー病院の日本人医師・天馬賢三が、人道的見地から少年ヨハンの命を救ったことから物語は始まる。猟奇殺人や医療倫理、人間愛など、冷酷無比な殺戮者・ヨハンを追いかける天馬の旅の中から浮かび上がってくるテーマは、ひたすら重く、恐ろしい。

水木しげる「墓場鬼太郎」
おそらくTVアニメ化される際に修正されたタイトル「ゲゲゲの鬼太郎」の方が圧倒的に有名な、幽霊族の少年・鬼太郎が主人公の妖怪マンガ。怪奇モノとしてスタートしたが、後に正義(鬼太郎)が悪(妖怪)を退治する、という物語へシフト。来年4月には、鬼太郎=ウエンツ瑛士、猫娘=田中麗奈、ねずみ男=大泉洋などのキャストによる実写映画が公開予定。

福本伸行「最強伝説黒沢」
2003年から今年まで連載された、44歳の冴えない中年男の奮闘記。誕生日を迎えたことを機に自分の人生を好転させようと邁進するさまは、哀愁と苦難に満ちている。次々と現れる敵と戦うことで物語は展開して行くが、その敵は世相を反映しているというか、……まあ大げさに言うなら現代社会、なんでしょうか。唐突に訪れる結末は衝撃的。

楳図かずお「漂流教室」
小学校が校舎ごと人類滅亡後の未来世界へと転送されてしまい……という設定の元で繰り広げられる、映画/TVドラマ化もされたSFマンガ。画風も影響を及ぼしていると思うが、作者の持ち味である恐怖マンガ的な色も濃いかと。突然、極限状態の中へ突き落とされた人間心理が、田島氏ふうに言えば〈線が太いタッチ〉で描かれている。

うすた京介「セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん」
架空(と、ことわる必要はないかと思われますが)の格闘技〈セクシーコマンドー〉の使い手である花中島マサルを主人公に据えた、アヴァンギャルドなギャグ・マンガ。ほかの登場人物もクセのあるキャラクターが揃っており、どこまでも貫かれる支離滅裂さが、本作の魅力のうちのひとつ。あらゆる面で破壊的な作品と言える。

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