bounce.comは2006年12月で5周年を迎えました! その記念企画として、年末年始の4週間、スペシャル・コンテンツを連日更新していきます。第2週は、音楽に限らずオール・ジャンルを渡り歩くトークでお馴染みとなっている〈月刊太田・ダンディ食堂〉の特別編! 12月25日より28日まで4日間連続で更新いたします。今回のゲストは、ダンディズムの代名詞=オリジナル・ラヴこと田島貴男さん。ニュー・アルバム『東京 飛行』をはじめ、2006年をあらゆる面から総括していただく……どころか、話題は現在~過去と時空を自由に旅しております。田島さんのマシンガン・トークと応戦する太田店長のやりとりを、とくとご覧ください!!
太田店長(以下、太田) もう僕ね、ニュー・アルバムの3曲目“2度目のトリック”がめちゃくちゃキャッチーで好き。
田島貴男(以下、田島) あぁ~、いいですか(笑)?
太田 サビの部分がたまらない。
田島 ちょっと歌謡っぽい感じ?
太田 あとは5曲目の“カフカの城”も大好きです。シングルの“明日の神話”も……。名曲ですね~。
田島 ありがとうございます! 何? いきなり褒め殺し(笑)。
太田 (笑)。ポール・マッカートニーの“My Love”のような。
田島 ほほ~、あんなにいい曲かね~(笑)。
太田 あれくらい壮大なスケールってことですよ。
田島 ありがとう! そう言えば“My Love”で思い出した。前にポールが来日した時、(ライヴを)観に行ったんだよね。
太田 東京ドームですね。僕も行きました。ポールの東京公演は全部行ってます!
田島 すげぇ~! あれよかったわ、泣けたよね。もうオッサンばっかりが泣いてたよ(笑)。
太田 はい(笑)。
田島 なんかさ、最初に劇をやってたじゃないですか?
太田 そうですね。サルティンバンコみたいな。
田島貴男(オリジナル・ラヴ)
田島 ビートルズの〈Magical Mystery Tour〉とか、ああいうサーカス趣味っていうのはポールのものなのかな? あれに近かったじゃん?
太田 どうなんですかね? でも、このあいだ出たアルバム『Love』も、シルク・ド・ソレイユの公演用に制作されたものですよね。
田島 僕、買ってまだ聴いてないな。
太田 聴いてください(笑)。僕も最初のうちは、ミックスとかしちゃっていいの? って思ってたんですよ。最初にこのヴァージョンを聴いた子供が大きくなって、二十歳くらいになってから初めてオリジナル・ヴァージョンを聴くとするじゃないですか。その時に、「これはレアな音だね」なんて言われたら嫌だな~、というふうに思ってたんです。
田島 危惧したんだ。
太田 はい。でも、実際家のステレオの前で、それこそ子供みたいにじっと座って聴いてみたら、全然いいんです。(リリース前にメーカーで行った)試聴会で聴けなかった後半の部分とか、いろいろ発見がありますよ。リマスターしてあるんですけど、ポールの今まで聴こえなかった笑い声とかが聴こえたり。足してるんだか、聴こえるようになったんだかはわかんないですけど。まあ、そのへんは某誌に今後、詳しく載ると思うので(笑)。あと“Lucy In The Sky With Diamonds”のベースが……。
田島 どういうふうなの?
太田 今までは聴こえなかったベースが、〈ボン・ボン・ボン〉って聴こえてくるんですよ。
田島 へぇ~! じゃあ、聴いてみるよ。
太田 来年あたりは、オリジナルのリマスターも出してくれるんじゃないかなって、僕、期待を込めて勝手に思ってるんですけどね(笑)。『LOVE』がその布石だったらと。……って、ビートルズの話じゃない! “My Love”からこんなに話を引きずってしまいました(笑)。
──続く。