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第114回 ─ DANCEHALL 2006

連載
NEW OPUSコラム
公開
2006/12/21   18:00
更新
2006/12/21   23:30
ソース
『bounce』 282号(2006/11/25)
テキスト
文/カシワサン

シーンの動向はお得なコンピでチェック!!

 現在も7インチでのリリースが主流のレゲエ・シーンにとって、それらをまとめたコンピは欠かせない存在だ。なかでも安定した高いクォリティーを保ち続けているのが、VPの〈Strictly The Best(以下STB)〉シリーズと、グリーンスリーヴスの〈The Biggest Ragga Dancehall~(以下TBRD)〉シリーズである。今年もアゲアゲのDJサイド〈Vol. 35〉とじっくり聴かせるシンガー・サイド〈Vol. 36〉に分けてリリースされる〈STB〉のウリは、その鮮度の良さ! トニー・マタロンが本年度最強チューン“Dutty Wine”に続いて送り出した“Goodas”をはじめ、若手DJであるアイドニアの“Ukku”など、ヒット曲から今後の注目曲までを一挙に収めた内容は、ジャマイカの様子をリアルタイムで伝えてくれる。一方の〈TBRD〉は、2枚組という圧巻のヴォリュームが特徴。こちらも旬のアーティストが満載されているが、ピンチャーズやイエローマンといった往年のアーティストが名を連ねているのも嬉しいところ。また、ワンドロップ・リディムに絞ったセレクトで独自性を強く打ち出した兄弟シリーズ〈One-Drop〉では、今回もシズラやジプシャンといったコンシャス系のアーティストをしっかりと押さえた充実の内容に仕上がっている。

 しかし、ここまで連続して2006年のヒット・チューンを聴いても飽きないというのは、単に筆者がレゲエ好きだからか?……いや違う。それは安易な楽曲の寄せ集めではなく、老舗レーベルが本気で仕掛けた最強コンピだからにほかならない。
▼文中に登場したコンピを紹介。