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第30回 ─ ゲスト:加藤ひさし(ザ・コレクターズ)

第30回 ─ ゲスト:加藤ひさし(ザ・コレクターズ)(2)

連載
月刊太田・ダンディ食堂 
公開
2006/11/30   19:00
更新
2006/12/01   13:37
テキスト
文/羽切 学


向かって左より加藤ひさし、太田店長

  という時代を経て、東京モッズ・シーン、ネオGSムーヴメントから現在に続く貴重な映像、関係者によるインタビュー、さらに過去発表したプロモーション・ビデオをすべて収録したスペシャル・ボックスに込められた、ザ・コレクターズの20年とは?

太田:バンドの生きざまがすごい赤裸裸に語られてるんでビックリしました。

加藤:いやいや。日本のヒストリーものって綺麗ごとが多いよね。何でなんだろう? すっごい美談が多いよね。みんな「情熱大陸」風。20年やってきたならそれなりのさ、苦労みたいなのは絶対あるじゃない。言いたいこともあるだろうし。それをつまんない演出とかで美化するのも嫌だし、ってのもあったんだよね。なるべくリアルにやろうと思って作ったんだけど。これでもまだ「ソドム~」同様に甘いね(笑)。

太田:とにかくロック・ビデオっぽいですね。

加藤:そうそう。「コレクターズの最大の魅力ってなんだろう」って考えた時に、もちろん音楽なんだけど、こんなカタチのバンドが他にいなかったじゃないですか?

太田:はい。

加藤:例えば長くやってるバンドはたくさんいるけど、コンスタントにアルバムを作って、ライヴをやってきたかっていうと全然そうではないじゃん。コレクターズは1年中ライヴをやって、途切れずメジャーでアルバムを作ってる。しかもキャリアのどこかでモンスター・ヒットがあったり、親が有名芸能人や医者とか余裕があってこんなことやってるんじゃなくて、ローカル・バンドががむしゃらに頑張ってTシャツ売ってライヴやって飯食ってるようなもんなんですよ。コレクターズは日本のロック・シーンにおける〈現場の生き証人〉みたいなものだと思って、それを刻みたくてしょうがなかったんだ。

太田:うんうん。

加藤:だからね、ある程度シリアスな部分も出てくる。そういうDVD。2時間くらいに短くしろって言われたけど、これ以上無理だった(笑)。

太田:コレクターズはいつでもリアルタイム感っていうか、現役ですよね、どの時代でも。

加藤:そうだね。

太田:風貌もヒゲとか生えてる時期もあったけど、変わらないですよね。

加藤:そうそう、今見るとヒゲがあるオレもいいよね(笑)。自分でジーザスと呼んでるんですけど。あれもねー、オウム事件がなければあのままだったんだけどね。あの頃、ファミレス行くたびに子供に「麻原!」って言われた(笑)。それはそれは居心地悪いよ!

太田:ホントですか(笑)? ジーザス時代は2回ありましたよね?

加藤:そう。最初はお試し期間だった(笑)。人に歴史ありですよ。

太田:あとブルーハーツの話はビックリしました。

加藤:そうだね。ブルーハーツは自分のロック魂に火をつけた張本人なんだよね。「フーが好きだ、ジャムが好きだ」って言ったってレコードだし、遠い世界の人じゃない? ところが同じライヴハウスに立ってる連中にそれだけ刺激的なやつらがいたっていう。アマチュアの頃からヒロト君やマーシーが隣にいて「こいつらスゴイ!」って思いましたからね。それはホントにラッキーだった。

太田:ブルーハーツであの二人が組むっていうのはすごかったですね。

加藤:びっくりしたよ。ブレーカーズのマーシーと、コーツのヒロト君。ヒロト君はすでに初期のブルーハーツと同じようなこと歌ってたよ。後に大ヒットするような曲を目の前で誰よりも早く観れたからね。ビックリした。パンクもモッズもニューウェーヴも境目がなかった。どんなレコードを聴くよりも、彼らを知ったのがデカかったな。

太田:当時、洋楽しか聴いてませんでした。

加藤:当然オレもそうだったよ。でも、バンド始めて初めてブルーハーツとかの同世代のオリジナルな日本のビートロックシーンの刺激を受けて成長してきて、次に渋谷系のはじまりみたいなところに身を置くようなことになってきて。音楽的にマニアックな連中がそばにいるようになったのはホント良かったね。そういう刺激がキャリアの中で常にあってコレクターズは成長したんだよ。

太田:古い話ばっかり聴いちゃいましたが。

加藤:古い話しかないですよ(笑)。

太田:じゃあバンドの転機になったことは?

加藤:そうだね、メンバーチェンジだったり、事務所が変わったり、レコード会社が変わったり。スタッフが変わっていくっていうのがやっぱり転機になるよね。まぁ20年やってるといろいろあるよ。DVDの中でも言ってるけど、長くやってるとレコード会社の連中も含めてみんな〈同志〉だと思うんだよ。だから、最後は「みんなで気持ち良くビールかけしたい!!」と切に思うよね(笑)。

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