M.O.S.A.D. 『THE GREAT SENSATION』 MS(2002)
この布陣での唯一のアルバム。和製ラップ・バブル期にあって注目度は低かったが、NWAを容易に想起させる“E.A.T.”など、チープな音像が路上感を増幅した楽曲のエグさは、表題どおりのデカい衝撃を後続に残した。(出嶌)
Kalassy Nikoff 『RED-STA -The Melodizm』 MS(2006)
AK-69がラップ・アルバムと同時(!)にリリースしたシンガーとしてのセカンド・アルバム。自身の生い立ちまでも映したゲットー・ソウルともいうべき内容は、AK-69となんら変わらぬスタンスを映している。(一ノ木)
ANTI the 紅乃壱 『HOW TO=B=EAT』 BIGG MAC(2006)
TOKONA-Xの“女子大ROCK”で脚光を浴び、AMAZONESでも活動する傑物の最新ミニ・アルバム。骨太で肉厚なラップの格好良さは性別不問! 女性MCに偏見がある人はこの不敵な語り口にブン殴られるといい。(出嶌)
SYGNAL 『CHANGE IS GONNA COME』 MS(2005)
TOKONA-Xの“I Just Wanna...”やYAKKOの楽曲への客演でも知られるBALLERS所属のMCによるファースト・アルバム。ストレートなラップでGRAND BEATZを中心としたトラック陣に絡む様が鮮烈。(一ノ木)
ILL MARIACHI 『TWELVE VIPER'S+ONE』 Pヴァイン(2006)
名作『THA MASTA BLUSTA』から9年、刃頭が新たに作り上げた〈セカンド・フル・アルバム〉。当然のように時代性を弁えたビートと、当然のように生々しく荒ぶるTOKONA-Xの語り口に打たれる。撃たれる。 (出嶌)
EL LATINO 『SOUTH SIDE STYLE』 BIGG MAC(2006)
ハードコア・バンド、CALUSARIのメンバーでもあるK.K.が、ヒット・スクワッドやスロウ・ペインら海外勢も招いて制作したウェッサイ・マナーの作品。人脈を活かしてみずからの過去と現在を交錯させた作り。(一ノ木)
TOKONA-X 『トウカイXテイオー』 Def Jam Japan(2004)
クラシック、かどうか知らんけどコレがダメな奴は家で寝てろ。ギラついたバウンスの“I'm in Charge”では鬼気迫る高速フロウを聴かせ、アーバンな“Let me know ya...”も余裕で披露した、硬軟自在な唯一のアルバム。(出嶌)
VARIOUS ARTISTS 『swing presents...Peace from Central Japan』 BMG JAPAN(2006)
〈たまには脱ごうぜ〉と仕掛けるSEAMOに〈服着て出直しな〉と応える“E”qualのサビも痛快な“Make it? Na-ked?”など、クルーの枠を超えて地元愛を歌うコラボ曲が満載のコンピ。(牛島)
B-NINJAH&AK-69 『Natrural Nine』 MS(2005)
ラガ・フロウのB-NINJAHと正統派なラップを聴かせるAK-69とのコンビネーションで、身の丈ピッタリに熱い思いを聴かせる彼らのセカンド・アルバム。スタイルや言葉にクセはあるが、それがむしろ忘れがたい味に。(一ノ木)
刃頭 『日本代表』 サブスタンス(2004)
和モノ偏愛だけでは到底生まれ得ぬ見事なトラック群、そして腰砕けなユーモアも突っ込むセンス……まさしく唯一無二の傑作。TOKONA-Xとの“P×××Y”は言わずもがな、“Ball 16~刃頭という男~”の感動はどうだ!(一ノ木)