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第6回 ─ 〈RISING SUN ROCK FESTIVAL in EZO〉予習ディスクガイド

連載
オレらの 夏 フ ェ ス 予習・復習帳 06
公開
2006/08/09   18:00
更新
2006/08/10   23:16
テキスト
文/bounce.com編集部

〈エゾロック〉の愛称で99年のスタート以来、日本のロックの最大規模の祭典としてお馴染みとなった〈RISING SUN ROCK FESTIVAL in EZO〉。熱演の舞台となる北海道は石狩大地の広大な開放感も手伝って、毎年多くの愛好者を生み続けている。今年は8月18(金)~19日(土)に開催される本フェスを前に、bounce.comが厳選した注目アクトの作品群をドドっと紹介します!!

8月18日(金)に出演するアーティストの作品群

湘南乃風
『湘南乃風~ラガパレード~』
(2004)

  先行シングル“応援歌”“晴伝説”の大ヒットからもわかるように、RED RICE、若旦那、SHOCK EYE、HAN-KUNの個性派4DJが地元・湘南で発生させた〈風〉は、上昇気流に乗ってさらに風速を強めつつある。そんななかでリリースされる待望のセカンド・アルバムは、〈超大型台風〉となって日本全国のレゲエ・ファンが待つ現場に吹き荒れる!! そのヤバ過ぎるトラック(=暴風)に吹き飛ばされないように要注意!!(伊豆丸 大介 bounce 2004年9月号掲載)

BAZRA
『凡 to be wild』
(2004)

  ヨコノリでうねりながら高揚する演奏をベースに、タテノリ、いや、それどころじゃ収まりきれず、つんのめりそうなほど前のめりで衝動的なヴォーカルが乗っかって、立体的でダイナミックな作品に仕上がったこのアルバム。韻を踏んだり、独自の語録でまるで言葉遊びをしているかのような自由さ、一見脈略もないような言葉のなかに宿る魂が聴き手の想像力を刺激し、凡なる日常をも〈Wild〉なモノへと変えてしまいそうだ。(池田 朝子 bounce 2004年01-02月合併号掲載)

RIZE
『SPIT & YELL』
(2005)

  全米ツアー後、しばしの活動休止を経て、今年2月にリリースされた山嵐とのスプリットで復活を果たしたRIZE。そんな彼らの2002年11月以来となる、待ちに待たされたアルバムがいよいよ到着! アメリカ修行で得たところであろう、さらに男っぷりを増したJESSEのヴォーカルとバンド・アンサンブルのタフさには、圧巻のひと言。Def Techの作品にも収録されていたコラボ曲“KONOMAMA”のRIZEヴァージョンも収録。(代田 むつみ bounce 2005年7月号掲載)

SLY MONGOOSE
『TIP OF THE TONGUE STATE』
(2006)

  現存するすべてのダウン・ビートを強靭な精神力と音楽性で消化する脅威の集団=SLY MONGOOSE。悪~い大人たちが繰り出すクールでタフでセクシーでスリリングな最強のアルバムがついに登場。気心知れたスチャダラパー&ロボ宙の参加曲あり、オゾマトリやディスコ・ダブ・シーンを席巻するラブ・ン・タグによるリミックスあり、これまで以上にダンス・ミュージックに特化した極上のグルーヴ・パラダイスを展開する野心作。(田中 将稔 bounce 2006年3月号掲載)

InK
『C-46』
(2006)

  これほどまでに補い合いが上手くいったユニットというのは、ここ最近では珍しい。そう思わせるのは、電気グルーヴの石野卓球とTOKYO No.1 SOUL SETの川辺ヒロシという、一見共通点のなさそうな異色の顔合わせによるものもあるだろう。が、もちろんこのユニットはそれだけではない。本作がただのコラボ・アルバムになっていないのは、同じものを体験してきた共通点、そしてそれを違う角度から捉えていたそれぞれの感性、そのぶつかり合いがあったからこそ。そしてアルバム全体を聴けば、その〈同じもの〉とはダブでありテクノであり、ニューウェイヴと言い換えてもいいものだと感じるだろう。互いを〈自分の新しい可能性を発掘し合えるパートナー〉と認め合い、いわゆる企画ものとは一線を画す肩の力の抜け具合からも、楽しみながら作ったアルバムということが伝わってくる。そして何より、それが音に滲み出ているのだ。(池田 義昭 bounce 2006年5月号掲載)

GO! GO! 7188
『竜舌蘭』
(2004)

  懐かしいようで新しい〈歌謡ロック〉の立役者! GO!GO! 7188の4枚目となるアルバムは、そんな独自のロック・サウンドにこれまで以上のラウドさが加えられ、よりキャッチ?でストレートなバンド・サウンドが炸裂した渾身作! スロウでメロウな哀愁たっぷりの楽曲までも収録されており、ヴァラエティーに富んだ構成にもうなるばかり! (遠藤 豆 bounce 2004年11月号掲載)

GANGA ZUMBA
『HABATAKE!』
(2006)

  THE BOOMの宮沢和史をはじめ、高野寛やマルコス・スザーノが参加した巷で噂のスーパー・バンドがついにデビュー! ロックをベースにトランペットにヴァイオリン、二胡まで入ったサウンドはまさに楽園ミクスチャー・ミュージック! 夏にぴったりのグルーヴィー&ブリージンなラテン・フュージョン “Survivor”ではなんとMISIAがコーラス参加! そして本人たちも出演のTVCMで話題の“楽園”も収録です。(猪熊 徹 bounce 2006年8月号掲載)

ZAZEN BOYS
『ZAZEN BOYS III』
(2006)

  ナンバーガールの頃から聴いていて、〈やっぱ向井秀徳はスゴかヤツやねえ〉と思わされることが何度かあった。それは大抵〈初モノ〉が絡んだときで、たとえばナンバーガール初のUS録音盤『DESTRUCTION BABY』、ZAZEN BOYSのファースト・アルバム『ZAZEN BOYS』……で、このたびの『ZAZEN BOYS III』も。〈III〉における〈初モノ〉といえば、ドラムスの松下敦。7月のシングル“HIMITSU GIRL'S TOP SECRET”ですでに一度セッションを交えているので、〈アルバムとしては初〉ということになるが、この柔道2段の〈カンフル剤〉がZAZEN BOYSにさらなる好転をもたらしているようだ。より自由度を増したギターのフレーズ、奇妙なラインを描きまくるベース……狂気の沙汰ともいえる複雑な楽曲構成をモノともしない猛者たちも、松下にかなり刺激されているであろうことが、今作の音からビシバシと伝わってくる。そして、前作における〈バック・ヴォーカル=椎名林檎〉のようなトピックと言えば、初のシンセ導入。エレピを模したようなアーバンな音色で、“Friday Night”“Water Front”といったハイライト曲に彩りとイヤラシさを加味している。とにかく、ライヴで再現する難易度がより増しているほどフリーキーなのにも関わらず、ロックはおろかポップスを楽しむときと同等のカタルシスが得られる音楽に仕上がっているところが相変わらず……スゴかぁ!(久保田 泰平 bounce 2006年01-02月合併号掲載)

東京スカパラダイスオーケストラ
『Answer』
(2005)

  茂木欣一が真摯に歌う“世界地図”、久々のインスト・シングル“STROKE OF FATE”、吾妻光良を歌&ギターに迎えたツアー会場限定リリースの“さらば友よ”といったシングルを含む2年ぶりのアルバム。世界各国でライヴを繰り返すなかで生まれたという全14曲は、どれもスカへの深い愛情に溢れている。伝統を踏まえつつ、革新的であろうとする非常に野心的な仕上がり。メジャー・デビュー15周年を飾るに相応しい会心作だ。(大野 貴史 bounce 2005年3月号掲載)

怒髪天
『ニッポニア・ニッポン』
(2005)

  〈男ならやってみな!〉と吠える“アストロ球団応援歌”でも男ぶりを上げた怒髪天の新作だ。あらんかぎりの情熱と哀愁を腹の底から歌い上げるヴォーカルに、それを焚きつけるタイトな演奏が過去最高に熱い&やかましい。どう見てもカッコ悪い男の意地や気概を、独特の節回しに乗せて大展開。いまどき熱血や男気なんて流行るわけないが、そんな茨の道をひた走る、しかもそれ以外できなさそうなところにも感服だ。(鬼頭 隆生 bounce 2005年11月号掲載)

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