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第1回 ─ 〈UDO MUSIC FESTIVAL 2006〉予習ディスク・ガイド

連載
オレらの 夏 フ ェ ス 予習・復習帳 06
公開
2006/07/13   19:00
更新
2006/08/10   23:16
テキスト
文/bounce.com編集部

04年に横浜・大阪の2都市で開催されたフェスティヴァル、〈THE ROCK ODYSSEY〉。フーの初来日というビッグ・サプライズはもちろん、ポール・ウェラーにエアロスミス、レッチリなど、大物が続々登場したことで印象に残っている人も多いはず。名前と場所を変え、〈UDO ROCK FESTIVAL〉として新たに生まれ変わったこちらのフェス。今回も、超ド派手バンド~激渋ブルースマン~活きのいい新人までと、さまざまなスタイルのロックがそろったイベントと言えそうです。このページでは、〈UDO ROCK FESTIVAL〉に参加するにための必須ディスクをbounce.com編集部がご案内します!

7月22日(土)富士スピードウェイ、7月23日(日)泉大津フェニックス出演アーティストのディスクを紹介

SANTANA
『All That I Am』
Arista(2005)

  やっぱり、一発でそれとわかる音を持つヤツは強い。サンタナの場合、サステインの効きまくったチョーキング過剰なギターの音とヒゲ(……は関係ないか)。誰とどんなビートに乗ろうと、〈あの音〉が鳴った瞬間にサンタナの音になる。それはスピリチュアル・ジャズを見事にサンタナ化したかつての活動から変わらないものだけど、そんな活動を何十年も続けながらマンネリ化しないなんて奇跡的なことだ。新作もタイトルからしてまさに!って感じ。スティーヴン・タイラーを迎えた“Just Feel Better”なんて、わざとエアロスミスっぽい曲調に仕上げながら〈あの音〉を差し込む心ニクさ。ミシェル・ブランチとの“I'm Feeling You”もモロに“The Game Of Love”を思わせるポップ・チューンだ。ショーン・ポール&ジョス・ストーンとの“Cry Baby Cry”などは〈新機軸か?〉とか思わせるけど、やっぱりどこから聴いてもサンタナ調。つまり、ゲストだけ見るとキテレツな感じだけど、どこも奇を衒ったところがないのだ。その意味ではサンタナ・チルドレンであるロス・ロンリー・ボーイズとのサザン・ロックっぽい共演や、カーク・ハメット&ロバート・ランドルフとのスウェッティーなハード・ギター・セッションあたりが逆に新鮮に聴こえてきておもしろい。とはいえ、やっぱり最後に耳に残るのはあのギター。まるで世界各地を豪華客船で回りながら、〈やっぱ日本がいちばんだよな?〉とかホザいてしまう感じ。こんな贅沢を許されるギタリストなんて、いまやサンタナぐらいなもんでしょう。(大石 始 bounce 2005年11月号掲載)

JEFF BECK
『Jeff』
Epic(2003)

  多彩なプロデューサー陣を迎えて完成させた今作は、ジェフの完璧主義が前面に押し出されたとでもいうべきか、あるいはエレクトロニクスの進歩の産物か。狂いのないプレイと何層にも重ねられた音の融合は、進化を止めないギター貴公子の〈いま〉を表している。(岩崎 容子 bounce 2005年7月号掲載)

BEN LEE
『Hey You, Yes You』
Red Ink(2003)

  天然パーマとどんぐり眼で〈グランド・ロイヤルの秘蔵っ子〉としてデビューし、少年の面影を残したままアルバム発表毎に着実に音楽的成長を遂げてきたベン・リー。通算4作目となる今作は、アッパーなオープニングに〈おっ〉と思わせつつ、徐々に純粋素朴な彼の唄の世界に引き込まれていくような味わい深い作品に仕上がりました。プロデューサーにはなんと、あのダン“ジ・オートメーター”ナカムラを起用!(粟野 竜二 bounce 2003年10月号掲載)

BEN FOLDS
『Songs For Silverman』
Epic (2005)

  2001年にリリースされたソロ・アルバム『Rockin' The Suburbs』のあとにリリースされた限定EP3連発の好調を受けて、次の展開が大いに期待されていたベン・フォールズがついに2作目となるアルバムを発表した。瑞々しいポップ・チューンは健在ながら、とりわけ目立つのはその才を〈内面〉のほうへ転化させた味わい深い楽曲の数々。これまで見せたことのない新たな展開であり、あくなきチャレンジの姿勢が窺えて好感度特大!(武山 英丈 bounce 2005年05月号掲)

Char
『天邪鬼 AMANO-JACK』
ポリドール(2005)

  〈Char=超絶ギター〉って思ってませんか? ハイ、私は思ってました。その先入観を一掃する、非常にフリーキーでフランクな新作。ドラム、ベース、キーボードなどほとんどの楽器をみずからプレイし、現代の主流であるデジタル録音を蹴り上げて徹頭徹尾アナログ録音を貫いたという、それもまた天邪鬼なワケで。日本の秋の空気感を纏ったギター・インスト“赤とんぼ”、強烈ファンキーな“スーダラ節”などかなり痛快です。(山崎 聡美 bounce 2005年12月号掲載)

RHETT MILLER
『The Instigator』
Elektra (2002)

  オルタナ・カントリー後発組の代表格、オールド97'sの中心人物によるメジャー・ソロ作。カントリー&ウェスタン、パンク、パワー・ポップとあらゆるスタイルを消化、逸脱、統合してきたオールド97'sのバンド・サウンドの軌跡とマーシャル・クレンショウやニック・ロウをも彷彿とさせるソングライティングを担ってきたこのレット・ミラーをご存じの方なら必聴必携。たとえこのバンドを知らなくても、エイミー・マン、ブラッド・メルドーなどの制作で名をあげたマルチ・プレイヤー、ジョン・オブライエン、最後のカルト、ロビン・ヒッチコック、名ドラマー、ジム・ケルトナーなどの参加陣を見ればその期待度の高さがわかるはず。堰止めておいた自身のポップな側面を一挙に解放したかのような尋常ならざる瑞々しさとクリアなサウンドメイキング、そして、必殺のメロディーが素晴らしい逸品。(木村優宏 bounce 2002年12月号掲載)

BUDDY GUY
『Bring 'Em In』
 Silvertone(2006)

  サンタナ、キース・リチャーズ、ジョン・メイヤーらをコラボ相手に迎えて作られた貫禄の大作。映画「ライトニング・イン・ア・ボトル」への出演や今作で聴ける現役バリバリのプレイからして、まだまだバディの勢いは止まらない!(まちだゆうき bounce 2006年1・2月合併号掲載)

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