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第79回 ─ セルジオ・メンデスとウィル・アイ・アムが〈タイムレス〉なコラボを敢行!!

『Timeless』に集った最強のコラボレーターたち!!

連載
360°
公開
2006/01/19   18:00
ソース
『bounce』 272号(2005/12/25)
テキスト
文/高橋 道彦

STEVIE WONDER
『Fulfillingness' First Finale』収録の“Bird Of Beauty”ではセルメンがポルトガル詞を担当。さらにセルメンの『Vintage '74』と75年作『Sergio Mendes』には、『Talking Book』(Motown)収録の“I Believe”をはじめ、スティーヴィーのカヴァーがそれぞれ3曲ずつ収められている。スティーヴィーは『Sergio Mendes & The New Brasil '77』にもゲスト参加し、“The Real Thing”はヒットを記録。ふたりの交流は30年来のものなのだ。

ERYKAH BADU
女性シンガーの新たなスタイルを切り拓いたエリカ・バドゥ。デビュー時の勢いは落ち着いてきたとはいえ、あきらかに地力を増し、シンガーとしては『Worldwide Underground』(Motown)以降がもっとも充実している。そこはもっと評価されていい。ここではパーカッシヴなナンバー“That Heat”も行間で歌う感じ。微妙なニュアンスの残し方がお見事。

BLACK THOUGHT
初期から『The Tipping Point』(Geffen)に至るまで、常にグループのフロントに立ってきたルーツのMC、ブラック・ソート。ドラマーのクエストラヴはフェラ・クティ・トリビュート盤〈Red, Hot + Riot〉の中核を成していたが、ブラックは『Timeless』の“Yes, Yes, Y'All”にチャーリー・ツナや女性歌手デビ・ノヴァと共に客演している。

CHARLI 2NA
2002年作『Power In Numbers』(Inters-cope)など、ジュラシック5で鍛えたマイク捌きはお手のモノ。かつてはオゾマトリのメンバーだったこともあり、ラテン的なニュアンスもよく知るMCなのだ。

INDIA. ARIE
『Voyage To India』(Motown)はスティーヴィーの曲にちなんだ題名だが、そのスティーヴィーの新作『A Time To Love』にもフィーチャーされていたインディア・アリー。セルメンの新作でも、歌うのはアルバム・タイトル曲の“Timeless”。

MR. VEGAS
最新作『Constant Sp-ring』(Addict)ではルーニー・チューンズと組んだり、ケヴィン・リトルをゲストに迎えるなど、その音楽性を広げているMrヴェガス。彼が参加したナンバーは、レゲトン風味のトラックによる“Bananeira”。

JILL SCOTT
『Beautifully Human: Words And Sounds Vol.2』(Hidden Beach/Epic)というアルバム・タイトルからも想像できるように、時にボサノヴァの如く、詩を読むように歌うジル・スコット。今回は、まるで彼女のオリジナル曲のように“Let Me”を披露している。

WILL.I.AM
はじめてウィルがセルメンと会ったとき、彼はブラジル66などのアナログ盤をどっさりと持参していた。その結果、BEPの『Elephunk』(A&M)にはセルメンがピアノを弾く“Sexy”を収録。最近のウィルは、ボブ・マーリー『Afri-ca Unite:The Singles Collection』(Island)で“Africa Unite”のリミックスを担当し、サンタナ『All That I Am』ではソカ・ナンバー“I Am Somebody”に参加。ウィルいわく、BEPの“Don't Phunk With My Heart”はボリウッド映画から影響を受けた曲。そういえば初ソロ作『Lost Change』にはバンコクを意識した“Thai Arrive”も収録されていたっけ。敬意を持って世界の文化に接するウィルの姿勢は、全面的に支持したいものだ。

MARCELO D2
プラネット・ヘンプのリーダー/ソロ・アーティストとして、近年のブラジリアン・ヒップホップをリードしてきたのがマルセロD2(デードイス)。ファヴェーラの心象を映す音楽として、〈サンバとヒップホップは同質のもの〉というのが彼の考え方だ。2003年のソロ作『A Procura Da Batida Perfeita』(Sony Brasil)に収録された“C.B. Sangue Bom”にはすでにウィルが参加していた。


PHAROAHE MONCH
オーガナイズド・コンフュージョン時代からクォリティーの高いラップとリリックを維持。ソロ作『Internal Affairs』(Rawkus)からは〈ゴジラ〉ネタの“Simon Says”が話題に。参加曲“Loose Ends”でも表情豊かなラップを披露。

JUSTIN TIMBERLAKE
ジャスティンはBEPの“Where Is The Love”にフィーチャーされていたから、ここへの参加はウィルからの依頼だろうか。ファロア・モンチと共に客演した“Loose Ends”で、『Ju-stified』(Jive)と同様に伸びのあるファルセットを披露。

JOHN LEGEND
『Get Lifted』(Getting Out Our Dreams/Columbia)で突如シーンを席巻したように見えるレジェンドだが、かつてはみずから制作したライヴ盤を手売りしていたこともある苦労人。“Please Baby Don't”でちょっとほろ苦い、彼流サウダージを聴かせてくれる。

Q-TIP
2002年にリリースが予定されていたアルバムがお蔵入りとなり、『Amplified』(Arista)以来のソロ作が待たれるQ・ティップ。2004年以降ではREMの“The Outsiders”、ケミカル・ブラザーズ“Galvanize”などにもゲスト参加していたが、『Ti-meless』では“The Frog”に登場。作者ジョアン・ドナートの演奏でも人気の高いナンバーだ。

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