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第78回 ─ TUCKERがかける魔法、TUCKERがかけられた魔法

連載
360°
公開
2005/12/22   13:00
ソース
『bounce』 271号(2005/11/25)
テキスト
文/bounce編集部

 エレクトーンやリズムボックスをはじめとするさまざまな楽器を駆使して、ヒップでパンクでフリーキーでキュートなサウンドを編み出すTUCKER。2年ぶりのニュー・アルバムを完成させた奇才にその魔法の秘密を聞いてみましたよ!!

JOAO DONATO
お気に入り作のひとつとしてTUCKERが挙げたのは、ジョアン・ドナートの70年作『A Bad Donato』(Rare Brazil)。「彼がファンクに挑戦した名盤なんだけど、当時は駄作と言われてたものですね。ムチャクチャな音がして大好きですね。ハモンドにワウがかかってたり、全部変な感じで……どうやって出してるの?っていう音がいっぱいです」。

CACTUS
いままで聴いていちばんブッ飛ばされたのは、カクタスの77年作『Cactus』(Atlantic)だそう。「高校生の時に“Parchman Farm”をラジオで初めて聴いたんですけど、これは一瞬一瞬が記録に残って良かったな~みたいな演奏。ヘッドフォンで聴いていると汗ばんでくる感じ。何が起こったんだ?っていう普通じゃない空間が展開されていて、そこが好きですね」。

SANTANA
「最初の3分は黙祷して精神集中タイムみたいのがあって、お経が流れてギター・ソロから始まるんですけど、あんまり難しいことやってるわけじゃないんだけど、このオッサンにしか出せない熱い何か(笑)が放射されてる感じが良い」と語るのが、74年の2枚組ライヴ盤『Lotus』(Columbia)。ちなみに現行CDからは黙祷部分がカットされています……

T-REX
最近気になるとか。「ボンゴの人とか、叩き方で完璧にその人の性向が伝わってきたりして。やっぱり男子には出せない、変なブギー感がヤバいなあと思う。キャラが伝わってくるのが醍醐味だったりするし、音楽を聴く時に思うのはそこかな」。ボンゴといえば、ティラノザウルス・レックス時代の68年作『Prophets, Seers & Sages The Angels Of The Ages』(Polydor)が強烈。

COVERS
TUCKERが過去2枚のアルバムでカヴァーした楽曲のオリジナル収録作。左から、“Let Her Go”を収録したヒューバート・ロウズの2 in 1『The Laws Of Jazz/Flute By-Laws』(Concord)、“Jump Around”を収録したハウス・オブ・ペインの92年作『House Of Pain』(Tommy Boy)、“Rock The Casbah”を収録したクラッシュの82年作『Combat Rock』(Epic)


DICK HYMAN
影響を受けた鍵盤奏者の筆頭は、『Music Of 1937』(Concord)などのリーダー作もあるディック・ハイマンだそう。「ウディ・アレンの映画とかTVの音楽もやってる人ですけど、オルガンへのアプローチが凄く新鮮で過激。レスリーがかったフワワワしたジャズ・オルガンじゃなくて、彼のはノー・レスリーの〈ピー〉って音だけ。なのに音の情報量が凄くて、いかに簡単なことで印象づけるかというスキルが絶妙なんです」。

WORKS
マニー・マーク“Electric Dope”への参加も記憶に新しいTUCKERだが、同曲にも揃って参加していたヒューマン・ビートボクサーのAFRAやHIFANAなど、イヴェント〈ZAMURAI〉界隈で巡り会った夜の盟友たちの作品における鮮烈なパフォーマンスはいずれも必聴。その縁では、DJ Uppercutの新作に収録の“Chunk Funk Express”、これまたAFRAと共に参加したAIの“WATCH OUT!”もチェックされたし。また、TUCKERが名を広める契機になったファンタスティック・プラスチック・マシーン“Spectacular”のリミックスも重要。その需要はこれからさらに増していくはずだ。
▼TUCKERの参加作品を一部紹介。

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