“時よ”
一十三十一が最新〈コラボレート〉アルバム『Synchronized Singing』(徳間ジャパン)でカヴァーした〈不倫ソング〉。オリジナルは吉田美奈子だけど、彼女がお手本にしてるのは、達郎が78年に発表したライヴ盤『IT'S A POPPIN' TIME』でカヴァーしたヴァージョン。それはそうと、トオルくんの意見には禿しく同意だ。
“Your Eyes”
BONNIE PINKが洋邦のフェイヴァリット・ソングをカヴァーし、今年6月にリリースしたアルバム『REMINISCENCE』(ワーナー)。そこで彼女がチョイスした達郎ソングは82年作『FOR YOU』のラストを飾ったこの曲。川上つよしと彼のムードメイカーズによるオーセンティック・スカ・アレンジで華麗に大変身。
“Kissからはじまるミステリー”
KinKi Kidsのデビュー曲“硝子の少年”の作者が達郎だってことは有名だけど、それと同時にリリースされたファースト・アルバム『A album』(ジャニーズ・エンタテイメント)にも入ってたんですねえ、達郎ソングが。達郎の新作『SONO-RITE』ではセルフ・カヴァーが聴けるんだって!
“ラブリー”
94年のアルバム『LIFE』(東芝EMI)のリリース直前ツアーでは、シュガー・ベイブ“DOWN TOWN”をカヴァーしていた小沢健二。達郎とはテイストに多少の違いはあれど、アメリカン・ルーツ・ミュージックをこよなく愛する者同士。グループ時代のプロデューサーが同じ人だったという、妙な繋がりもあるんだな。
“DOWN TOWN”
でもって、小沢クンをはじめとする若い世代からのリスペクトによってふたたびスポットライトを浴びたシュガー・ベイブ。75年に発表された唯一のアルバム『SONGS』(ワーナー)が、リイシュー盤として異例の好セールスを記録したのは、小沢クンが『LIFE』をリリースしたのと同じ94年の出来事。
“忘れられたBIG WAVE”
達郎が音楽を手掛けた84年の映画「BIG WAVE」をすぐさま思い出させるようなタイトルに加えて、ドゥーワップ調のアレンジ。どこか達郎ムードを感じさせるこの曲は、サザンの桑田佳祐が初監督を務めた映画のサントラ「稲村ジェーン」(TAI-SHITA/スピードスター)に収録されているよ。
“Let's Dance Baby”
〈和製ドゥーワップのパイオニア〉であるザ・キングトーンズの78年作『RESURRECT』(未CD化)に提供された達郎ソング。達郎も同年のアルバム『GO AHEAD!』でセルフ・カヴァー。オリジナル・アルバムは未CD化だけど、この楽曲自体は『ベストセレクション』(渡辺音楽出版)で聴くことができるぞ!
“恋は流星”
達郎が70年代に発表した作品、その大半の作詞を手掛けていた吉田美奈子。その恩返しとばかり、この曲を収めた77年のアルバム『TWILIGHT ZONE』(BMGファンハウス)は、彼女と達郎の共同プロデュース。この曲にはアレンジの異なるシングル・ヴァージョンがあり、数年前に渋谷界隈のクラブを賑わせてたな。
“こぬか雨”
80年のデビュー曲“DOWN TOWN”を筆頭に“パレード”“LOVE TALKIN'”のカヴァー、書き下ろしの“真夜中に2度ベルが鳴って”など、達郎の血統を強く引き継いだポップ・シンガー、EPO。84年のアルバム『HI TOUCH-HI TECH』(BMGファンハウス)では、達郎がシュガー・ベイブ時代に書いた名曲をスロウに再生。
“Morning Glory”
奥方の作品には現在でも深く関わり続けている達郎だけど、この曲は結婚前の80年に発表したアルバム『Miss M』(BMGファンハウス)に提供したナンバー。達郎がのちにセルフ・カヴァーしたのは、デヴィッド・フォスターによるAOR感強めなアルバム・ヴァージョンが気に入らなかったためだとか。