みなさんこんにちは、〈ダンディ食堂(DANDY SHOCK-DO!!!!)〉の時間です。今月は梅雨入り前の快晴に誘われて出張版でお送りします。こちら、原宿のインポート・レコード・ショップ&カフェ〈ESCALATOR〉に到着した我々を迎えてくれたのはこのお店のマスター(?)仲真史さん。というわけで今回はダンディ太田との夢のマスター対談とあいなりました。ちなみに仲さんといえばレーベル、エスカレーター・レコード主宰、DJとご活躍中。当然、話の方も多岐に渡るわけで……。では早速。
太田:データロック、良かったなぁ!……一体何者なの?
仲:〈テレ〉って、ロイクソップとかアニーとかをリリースしてたノルウェイのレーベルがあって。こいつらはそこの一押しだったんだけど。でもオーナーのミカル・テレってヤツがろくなヤツじゃなくて(笑)。突然レーベルをやめちゃった。ロイクソップとか最初こいつが出したんだけど、権利から原盤まで全部持っているのを忘れてて一銭も入ってこなかったらしい。それでいてピクチャー・アナログ盤限定500枚とか出してるから(笑)、儲かるわけがない! そんなことばっかりやってる。お金がない、ばっかり言ってて。
太田:(笑)本人が言ってるの?
仲:スタッフが言ってる。本人はいないんだよね、会社に。うちのお店はCDを直接買ってたんだけど、CDを送る金さえないっていう(笑)。
太田:(笑)すごいね。
仲:データロックの一人はテレで働いてたの。で、アルバムを作ってる途中に会社が潰れちゃったから……。じゃあエスカレーターからリリースしないか?って。でもテレはすっごいこいつらのこと好きだったから、マネージメントは続けてて、向こうでもリリースできるレーベルを探してるみたい。
太田:じゃあ、これ日本が初じゃん。世界で。
仲:そうなんですよ。
太田:ポップだよね。
仲:うん。会社も潰れたし、ヨーロッパとかイギリスで売れなきゃ俺らヤバイ、って思ったのかな(笑)。
レーベル・コンピレーション&ミックスCDシリーズ『We are Escalator records Part.5』、仲さんの最新ミックスCD『PARTY ESCALATOR』、そしてデータロックのアルバム、フィリップのアルバム、7月にはHARVARDのニュー・アルバム……と、リリースが目白押し中のエスカレーター・レコーズです。
仲:フィリップはね、なんだろうな……ベッドルームっぽい。渋い作品なんだけど、〈フィリップ最高!〉っていう世の中、日本になってほしいな(笑)。フィリップ出したら……。
太田:怖いものなし、だ(笑)。
仲:こいつも大きな勘違い(野郎)で。まだすごく若くって、カルチャーの人にすごく慕われてる人なんだけど。日本盤うちで出そうってなったら、〈俺は日本で売れると思ってた〉ってメールが来て(笑)。すごいんだよ。
太田:アートワーク、凝ってるね。
仲:うん、全部自分でやってるみたい。それでいてお洒落っぽいんだよね(笑)。たぶんね、デビューが10代だったから20歳そこそこだと思うんだよね。DJもやっててセンスはすごくいい。
太田:ふーん。HARVARDは? ちゃんとインタビュー受けられるの?(笑)
仲:あんまり喋れないんだよね(笑)。意志がないの。「俺どうすればいいですか?」っていうのが口癖で(笑)。
太田:俺も言われた。「太田さん、どうしたらいいですか?」って(爆笑)。