やはりまずは〈ジャンク〉の御大ソニック・ユース。80年代後半には地下王者のイメージが強かった彼らも、90年のメジャー・デビュー以降は〈オルタナ・ゴッド〉として君臨。しかしその座に落ち着くことなく、ライトニング・ボルトやあふりらんぽなどの新人バンド発掘に勤しんだり、さらにはレーベル運営や課外活動など、まだまだ走りまくっています。そんな彼らと並んで〈ジャンクの横綱〉だったスワンズのマイケル・ギラは、自身のエンジェルズ・オブ・ライトで活動しながらレーベル、ヤング・ゴッドを設立し、最近ではデヴェンドラ・バンハートを発掘しました。
また、先日J・マスシス、ルー・バーロウ、マーフといった活動初期の最強布陣で復活を果たしたダイナソーJr。今年の〈フジロック〉参戦のニュースに心躍らせた方も多いのではないでしょうか。さらにルイヴィル・シーンからはバストロやスリントの流れでトータス、シー・アンド・ケイク、デヴィッド・グラブス、ウィル・オールダム、デヴィッド・パホなどが、それぞれ個性豊かなスタイルで現在のシーンを賑わせております。
メタリックなほうからは、ホワイト・ゾンビのロブ・ゾンビがいまやホラー界のスターに(?)。そしてヨ・ラ・テンゴのジェイムス・マクニューは、元祖クズ・バンド、ハッピー・フラワーズのローディーでありました。最後にドイツではアインシュツルツェンデ・ノイバウテンが現役バリバリ。彼らとも親交の深いニック・ケイヴも、バースデイ・パーティー時代が信じられないほど素晴しいシンガーに成長しています。
▼文中に登場するバンドの代表作を一部紹介