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第56回 ─ ベスト盤で振り返る、カイリー・ミノーグの華麗なるキャット・ウォーク!!

連載
360°
公開
2004/12/09   13:00
更新
2004/12/09   17:09
ソース
『bounce』 260号(2004/11/25)
テキスト
文/北爪 啓之


 初々しいポップ・アイドルから世界のセレブ・クイーンへと、まるでシンデレラ・ストーリーを体現するかのように華やかな階段を駆け上がってきた、われらが〈永遠の小悪魔〉カイリー・ミノーグの初となるオールタイム〈究極〉2枚組ベスト・アルバム『Ultimate Kylie』がリリースされた! 今回はいくつかの思い出深いナンバーにまつわるエピソードを中心に、彼女の華やかながらも長い道のりを自身に振り返ってもらった。まずはもちろん、アルバムのトップを飾る80's屈指の胸キュン・ユーロビート“I Should Be So Lucky”から。

「家族といっしょに家でラジオのカウントダウン番組を聴いていたの。4位、3位ってだんだん首位に近づいていったんだけど、私たちは〈うーん、チャートには入らなかったね〉なんて話していたわ。そしたら〈ダントツの1位はカイリー・ミノーグ!〉って発表されて、信じられなかった!」──なんだかモーニング娘。もビックリの親近感溢れるエピソードがじつに微笑ましい。

 さて続いては、伝説のプロデューサー・チーム、ストック・エイトキン&ウォーターマン(以下SAW)との最初の仕事でもある出世作“The Loco-motion”(87年)について。

「TVドラマの出演者たち(カイリーはもともと女優)でチャリティー・ライヴに出たの。そのとき、たまたま歌ったのがこの曲なのよ。それをTV局のプロデューサーが大絶賛してくれてレコーディングすることになったんだけど、そのときに出会ったのがSAW。その結果、この曲は7週連続で1位になったのね」。

 当時SAWといえば、小室哲哉とつんく♂を掛けてさらに6乗したくらいのヒット請負人である。彼女はツキを呼び込む才もあるのだ。その“The Loco-motion”は有名なオールディーズ・ナンバーのカヴァーだが、同じくオールディーズのカヴァー“Tears On My Pillow”(89年)も泣かせる逸品。

「これはヴォーカルを重ね録りしなかった初めての曲で、私にはとても大きなステップアップだったわ。聴いてる人にとってはそう重要なことではないかもしれないけれど、でも大事なことだったの」。

 なるほど、彼女が成長の階段を一歩上がったことを自覚したナンバーだからこそ、なにより感動的に響くのか。

 さて、90年代に入りカイリーは、インディー・レーベル、デコンストラクションに移籍する。この頃は一般的に〈カイリー、冬の時代〉なんて呼ばれていたりもするが、ところがどっこい名曲は多いのだ!と、ファン代表として声を荒げておく。特に同郷の奇才、ニック・ケイヴとのシアトリカルな恥美デュエット“Where The Wild Roses Glow”(95年)は出色の出来!

「彼はこの曲をどんなふうに歌えばいいのか熱心に指導してくれて、それが私には凄くしっくりきたの。自分の原点はお芝居だから、曲の中に演技の要素を持ち込めて楽しかったわ!」。

 この素晴らしきコラボを経て、彼女はパーロフォンへと移籍。そしてここから第2の黄金期が幕を開ける。

「この曲がまさに道を切り拓いてくれた。輝くような復活の道へと至る、キラキラ黄金に光る入り口だったわ」と語る2000年の名曲“Spinning Around”を皮切りに、ゴージャスでセクシーなヒット曲を連発し、ふたたびシーンの中心へと舞い戻ってきたカイリー。その勢いは留まるところを知らず、2003年にリリースしたアルバム『Body Language』も80's的テクスチャーを大胆に採り入れ大反響を呼んだことは、みなさんもご存知のとおり。

 ところで、本作に収録された新曲“I Believe In You”でNYの最先端バンド、シザー・シスターズとタッグを組んで新境地を開拓していることでもわかるように、彼女は常に次なる階段へと歩を進めることを潔しとする女性である。

「いま現在自分がやっていることに、この次やろうとしていることに、あるいはその先の未来に焦点を合わせているから、過去を振り返ったりする時間は本当にごくわずか。だから今回のこのベスト・アルバムで、ほんの一瞬だけそんな時間を自分に与えてあげようかな、と思ったの」。

 カ、カッコイイ! こんな素敵すぎる発言、彼女にしかできません! 改めてひれ伏します、カイリーさま!!

▼カイリー・ミノーグの躍進に貢献した男たち(?)の作品を紹介。

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