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第12回 ─ 最終回記念! オオヤユウスケ×原田郁子のプレミアム対談をお届け!

連載
Polarisの 三 ツ 星 日 記
公開
2004/09/19   18:00
テキスト
文/bounce.com編集部

オオヤユウスケ、柏原譲、坂田学の3人でリレーしてきた連載〈Polarisの三ツ星日記〉。他ならぬメンバー自身同士が近況を把握する場でもあったという噂の本連載は、メンバーの最新リコメンドやあらたな一面をかいま見ることができたりと実り大きものでした。そんな三ツ星日記も連載12回目の今回が最終回。そこで駆け付けてもらったのが旧友原田郁子。おで迎えはもちろん彼女の初ソロ・アルバム『ピアノ』のプロデュースを務めたオオヤユウスケ。くしくも『ピアノ』発売まであと2時間と迫った9月14日の夜に集った二人のトークが始まります。

──Polarisは仙台でライヴをやった帰りなんですよね。仙台はどうでした?

オオヤ:仙台は初めてで。4年もたってようやく。待ってくれてた人たちがハンパじゃない人たちばっかりだった。最初からお客さんのテンションが異常に高くて。でも今年5月ぐらいにやったライヴのときも思ったんだけど、なんか見る人の雰囲気が変わったんだよね。やってる側のムードを感じてくれてるのかもしれない。最初は(腕組んで)何があっても微動だにしない感じもあったんだけど。盛り上がるのが恥ずかしいみたいな。

原田:“檸檬”とかすごいストレートに楽しめる曲がいっぱい出てきたじゃん? そのへんもあるのかな。

オオヤ:仙台は客電が落ちてステージ立っただけでウオー!!ってなって。〈そこのポイントで歌うんだ〉っていうところで歌ってくれたり。とくに男子が。それはビックリした。

原田:嬉しいよねー声が聞こえると。

オオヤ:カエターノ(・ヴェローゾ)のライヴ・ビデオを見てたら、全曲客が熱唱してるのね。すっごい静かな曲でも。〈そこで歌うの!?〉ていう。たぶんそれってカエターノを見にきてるんだけど、〈俺歌いたいな〉って来てる客ばっかりって感じなのね。ああいうのイイなぁっていう。ムリに歌わせるんじゃなくて自発的な感じ。

──じゃあ原田さんも参加するPolarisの9月25日の野音もいままでと雰囲気の違うお客さんが来るかもね。

オオヤ:だといいなぁ。だからなんか野外フェスとかの影響もあんのかなぁ? お客さんの楽しみ方が変わってきてるような気がする。前だとワーって盛り上がるバンドはガーンと盛り上がるし、ちょっと聴くバンドはずっと静かにしてるしって、その二つしかなかった気がするんだけど、いまはみんなその間くらいで楽しんでるっていうか。

──cjammbonも出た先日のイベント〈RAW LIFE〉のお客さんもそんな感じでしたねー。

原田:なんかイベント自体がものすっごいユルかったし。なんかそれぞれが勝手きままに楽しむっていうことを知ってるのかもね。なんか受け身じゃない感じするよね?

オオヤ:ひょっとすると演ってる奴より上手かなっていう気もするね。あの人たちの盛り上がり方のほうが音楽を知ってるんじゃないかなっていう。

原田:あとかぶりつきで聴いてるわけじゃなくて、食事とかなんかしながら聴いてる感じってのもいいじゃん? だって私達二日目の昼に入ったら、なんか道端にバタバタ寝てる人たちがいるの(笑)。でもなんか気持ちよさそうだった。あのイベントはクラムボンじゃなくてcjammbonで良かった。お客さんもそれを受け入れてみんな踊ってたから。

──もともと『ピアノ』のプロデュースをオオヤ君に頼もうっていうのはどういったところから?

原田:ハナレグミで『音タイム』のときにレコーディングとかツアーをいっしょに回ったときに、なんか私とオオヤ君の上モノコンビいいねっていう話になったんだよね。〈この音合わせたいのわかる〉みたいなちょっと近い感じがあって。いっしょにやったらおもしろいねって言ってたんだよね? それが新しいバンドなのかソロなのかわからないけどっていう。

オオヤ:それはいまだにわかんないんだよね。可能性がたくさんあるまま。だって『ピアノ』レコーディングしながら、まだまだできそうっていう。

原田:ほんとにスゴイんだけど会えば会うだけ曲できちゃうんだよね。敢えてやめたもんね途中で。これ2枚組だっていう(笑)。だからこれで終わりでもないし、たまたま私のソロだったていう感じだよね。

オオヤ:だからこっちも全然力まずにやれた。『ピアノ』は仙台の帰りの車のなかでも聴いてみたけど良かったよ。二日酔いで最悪のマインドだったけど(笑)、それでも音が良く聴こえた。一音一音がいい音だし。

原田:Polarisの『cosmos』と『ピアノ』はまったく同じ時期に作ってるんだよね?

オオヤ:その2つの曲作りしてるときはハナレグミのツアーをみんなで回っていたからね。だからもう自分で分けないのに分裂しなきゃいけない状態になってるっていうか(笑)。

原田:なんとなく憶えてるのは、「ハナレグミで楽しく盛り上がってワーってなってる時期に曲を書きたいんだ」って言ってたんだよね。そんなにきっちりわけられるもんでもないんだよね。ツアー・モード、曲作りモードみたいに。

──ジャケ写撮りに沖縄行った時期も近い?

原田:すごい近い。でも全然お互い行くの知らなかったんだよね。それぞれですすんでた話だったから。あるとき「沖縄行くんだ」って話したら「ウソー!?」みたいになって。しかも同じ時間(笑)。

オオヤ:「飛行機何時?」って言ったら飛行機の時間までいっしょなんだもん。日は違うけど。「えぇ!? 6時50分? これ早割の時間? 同じじゃん!」ってなって。

原田:で、お互いプロモーション・ビデオとジャケを連動させていて、しかも仕上がりがどっか沖縄っぽくないっていうところまで同じだった(笑)。なんか〈いかにも〉みたいなのがあんまり好きじゃないんだろうと思うわけ。どっちも。照れくさいっていうか。

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