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第6回 ─ 〈SUMMER SONIC 04〉予習ディスク・ガイド

連載
オレらの 夏 フ ェ ス 予習・復習帳 04
公開
2004/07/29   14:00
更新
2004/09/24   19:53
テキスト
文/bounce.com編集部

都市型ロック・フェスとして〈FUJI ROCK FES〉と並んで夏フェスの代名詞となった〈SUMMER SONIC〉。グリーン・デイ、アヴリル・ラヴィーン、サム41、ビースティ・ボーイズ、ロストプロフェッツなどの大物からMC5、ダムドといった驚きの復活組まで。2004年も豪華出演がめじろ押しのラインナップとなっている。〈ウゥウゥオー!!〉とはやる気持ちを抑えて、まずはディスク・ガイドでおさらいだっての!

8月7日(土)に出演するアーティストの作品を紹介

 GREEN DAY
『International Supervideos!』
ワーナー (2001)

 初のベスト・アルバム『Greatest Hits』をリリースしたばかりのグリーン・デイ。今度は、これまでのプロモ・クリップを集めてのヴィジュアル版をリリース。なかでも馴染み深いのは、ブレイクのきっかけとなった“Basket Case”。鮮やかな色彩の中、病人に扮した3人が楽器を持つなりガッツをみせる。このなんともわかりやすい映像は、キャッチーな楽曲と併せて、バンドの〈ポップさ〉を印象づけた名作。テリー・ギリアムばりのアニメが暴れ回る“Geek Stink Breath”も楽しい。でもなんといってもがむしゃらにプレイする3人の姿がサイコーにパンク!(米本剛史/ 2001/11/25掲載)

AVRIL LAVIGNE
『Under My Skin』
アリスタ (2004)

  全世界で2,000万枚ものセールスを記録し、ストリートに根ざしたリアルなメッセージとそのスタイルで、あらゆるポップ・ミュージックの色調を〈アヴリル・カラー〉に変えてしまった衝撃的デビュー・アルバム『Let Go』から2年……。さまざまな経験を重ねて強靭になった彼女が、全世界待望のセカンド・アルバム『Under My Skin』でふたたびシーンに揺さぶりをかける! 先行シングル“Don't Tell Me”で一聴瞭然、駄々っ子のようだった前作に比べて曲調と歌詞は強さと奥深さを増し、感情の起伏をよりへヴィーかつ豊かに束ねた歌に込める声は、彼女がリスペクトをするアラニス・モリセットにも負けない説得力がある。これは超問題作にして大傑作だ! アヴリルも今年で20歳になり、ティーンを卒業する。現在ティーンであるみなさんも、彼女のこのアルバムと共に恐れず大人になっていってほしい!と、お兄さんは心から願っています。(冨田 明宏/ 2004/5/25掲載)

SUM41
『Does This Look Infected?』
ユニバーサル (2002)

  なんの予告もなく耳に飛び込んできたファースト・アルバム『All Killer No Filler』のゴキゲンなサウンドで、全世界のキッズを瞬く間にトリコにしてしまったサム41。純粋に音楽が好きで、ハチャメチャに楽しく生きるための延長にあるアルバム制作も〈SUMMER SONIC '02〉をキャンセルしてまでとりかかったという経緯を耳にすると、ただならぬ意欲がこの作品に溢れていることに気付かされる。 内容としては前作の荒々しいスタイルをベースにしているが、個々の演奏技術はアップしサウンドはシャープになった。激しいながらも楽曲のヴァリエーションは豊富。まるで大人をあざ笑うかのように次々とイタズラを仕掛けていき、そのスリルと興奮を仲間と楽しむ感覚で作り上げたようなヤンチャさがここにはある。このイタズラに引っ掛かってしまった大人は、〈一生バカやってろ!〉と愛情たっぷりに言い放ってほしい。(田中 拓宏/ 2002/11/25掲載)

THE DARKNESS
『Permission To Land』
ワーナー (2003)

  スリルズがウェストコースト・サウンドを蘇生させたように、このダークネスがアメリカン・ハード・ロックを黄泉がえらせる!? UK出身なのにコッテコテなオールド・スクールLAスタイル、という冗談みたいな話が、今作をUKチャート初登場2位に押し上げ、さらにはNME誌の表紙を飾るという快挙(暴挙?)を成し遂げてしまった! もうここまでバカになれたら、逆にカッコイイと支持したくなる。突き抜け傑作!!(加賀 龍一/ 2003/8/25掲載)

MANDO DIAO
『Bring 'Em In』
キャピトル (2003)

  まき散らす汗! 快感原則に忠実なリズム! それに理由などはいらん!! 分析も不要!! そんなのはデスクトップのゴミ箱にポイ。スウェーデンのイカした5人組、マンドゥ・ディアオのロックンロールは60年代テイストたっぷりのガレージ・サウンド。うねりまくるワイルドなビートとロック臭漂う汗、ほとばしる汗! 身を任せるしか他はない。キワキワの快感と興奮が言わせる言葉は〈レッツ・ロール!!〉。(米田 貴弘/ 2003/3/25掲載)

FOUNTAINS OF WAYNE
『Welcome Interstate Managers』
ヴァージン (2003)

  4年間の沈黙を破り、極上パワー・ポップの雄、ファウンテインズ・オブ・ウェインのサード・アルバムが登場! 曲ごとにひとつの人生や出来事をストーリーテラー風に封じ込め、時にはポップに、また時にはアコ-スティックに、耳に心地良いメロディーが心を満たしていく。雨模様の陰鬱な日々に、これを聴きながら物思いに耽るのもまた一興。ジェイムス・イハやロバート・ランドルフなどのゲスト陣にも要注目。(奥本 啓輔/ 2003/6/25掲載)

MC5
『Kick Out The Jams』
Elektra (1968)

  モーターシティ・ファイヴ!! ラウドでハードで燃えカスになるまでロールする、汗と唾に彩られた理想的なロックンロールは、デトロイトの持たざる者しか鳴らせなかった音なのか? ミシガン州はリンカーンパークで64年に結成され、67年に不本意な“I Can Only Give You Everything”でデビュー。ホワイト・パンサー党の設立者=ジョン・シンクレアの指導もあって、政治的なアティテュードを見い出し、68年にファースト・アルバムにしてライヴ録音した『Kick Out The Jams』(前年)をリリース。72年に解散するまで、ドーパミンの奔流のようなグルーヴで走り続けた。政治的に過激な姿勢……特に星条旗を反体制的ニュアンスで逆利用するやり口はジョージ・クリントンにも大きな影響を与えたという。パンクの始祖とも評され、プライマル・スクリームなどの後進に与えた影響も言わずもがな。(出嶌 孝次/ 2003/4/25掲載)

LEE "SCRATCH" PERRY
『Jamaican E.T.』
Trojan (2002)

  突如、リー・ペリーの新作がトロージャンからリリースされました。この人の場合、キャラ、音楽性、共に人間国宝のようなもので、この作品でも相も変わらずブッ飛びまくっております。シンプルで暖かみのあるトラックに乗ってボソボソと呟いたり奇声を上げたり……と大忙しのリーさん。バックが比較的まっとうなぶん、彼の奇抜さ、キテレツさが際立っている。老いることを知らない彼による、なんともハジケた一枚。(石 小鉄/ 2002/8/25掲載)

THE DAMNED
『Damned Damned Damned』
Imperial (1977)

  セックス・ピストルズ、クラッシュと並び、いわずとしれた初期パンク~ロンドン・パンクのオリジネイターのひとつ。まさかの〈サマソニ〉来日ですが、2002年にはメンバーのラット・スキャビーズが選曲した日本オリジナル・ベスト・アルバム『BEST OF DAMNED』がしっかりリリースされていたりと、その復活の影はあった。このニック・ロウプロデュースの伝説のファースト・アルバム(邦題〈地獄に堕ちた野郎ども〉)からは、ガレージ~パブ・ロックに連なる水脈も発見できるはず。ガンズ&ローゼズなどがカヴァーするなど、前述の2大神以上に後進に多大な影響を及ぼしている。(auchi!)

クラムボン
『id tour 2003.1.26 shibuya』
ワーナー (2003)

  東京・AXでの公演を収めた、クラムボン初のライヴ映像作品。シンプルなステージ・セットでシンプルな照明に照らされながら繰り広げられるその光景は、月明かりのもとで他愛もないことを夜通し語り明かしてた夏休みの一夜のようなロマンティックな空気に包まれて。指のタッチや息遣いまで、線香花火を見つめるかのように、つい耳を傾けたくなる。とっても凌ぎやすい、真冬の熱い夜の記録。(久保田 泰平/ 2003/7/25掲載)

スクービードゥー
『Beautiful Days』
スピードスター (2004)

  今度のスクービードゥーのファンク・パーティーにはスカパラ・ホーンズ、Leyona、BBBBなどが来客。その結果ゴージャスな演奏、よりクッキリとしたメロディー、幅広いアレンジが焼きつけられたけど、その奥にはいつものあの、ギラギラした4人の存在感がある。その背中の哀愁がマックスを示す最終曲メまた逢う日までモは涙なしでは聴けない。その後は……決まってまたステップを踏みたくなる。まったく困った奴らだ!(内田暁男/ 2004/7/25掲載)

Tommy heavenly6
『Hey my friend』
DefSTAR(2004)

  Tommy february6のダーク・サイド? 深田恭子、土屋アンナ主演の話題映画「下妻物語」主題歌であるこの最新シングルは、乾いたアメリカン・ロックのうえでかすれ気味のロリ声がロールしていくキャッチーなナンバー。Tommy february6とは違い、生楽器の響きを大事にしたサウンド・プロダクションながら、あのプラスチックな毒気は健在で。女子同士の友情を描いた映画同様、ドラマチックなストーリー性を持った歌詞も専売特許。彼女の仮想敵と思われる(?)アヴリル・ラヴィーンも出演の〈サマソニ〉一日目のステージは貴重です!(auchi!)

オレンジレンジ
『1st CONTACT』
gr8 (2003)

  脳天突き抜ける明るさと、ドラマティックな〈レンジ節〉が満載されたファースト・アルバムがとうとう完成だ! ときにハードエッジに、唯一無二のグルーヴ感で攻めてきたかとおもいきや、ミディアム・スロウの和めるナンバーで癒してきたり。沖縄出身の彼らが掲げる等身大のリリックからも、とにかくその引き出しの多さに圧倒されっ放し! 既発シングルが全部収録された全16曲! 〈レンジ熱〉が全国に蔓延すること必至!(石橋 正人/ 2003/12/25掲載)