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第2回 ─ 〈THE ROCK ODYSSEY〉予習ディスク・ガイド

連載
オレらの 夏 フ ェ ス 予習・復習帳 04
公開
2004/07/15   01:00
更新
2004/09/24   19:53
ソース
『bounce』 222号(2001/6/25)
テキスト
文/bounce.com編集部

ザ・フーの初来日公演! それだけでも超が付くほどのビッグ・イベントなのに、ポール・ウェラーにエアロスミス、レッチリにレニクラに永ちゃんまでもが一堂に会する特盛イベント、〈THE ROCK ODYSSEY〉。横浜・大阪の2都市が冠通り〈ロック一色〉に染まる2日間。このフェスに参加するにための必須ディスクをbounce.com編集部がご案内します!

7月24日(土)横浜・7月25日(日)大阪 に出演するアーティストの作品を紹介

LOVE PSYCHEDELICO
『LOVE PSYCHEDELICO III』
 ビクター(2004)

 ウェルカム・バック! LOVE PSYCHEDELICO!……なんてこっちサイドの喜びの声に、2人はいったいどのように応えてくれるんだろう? きっとサラリと〈ありがとう〉の一言で済ましてしまうに違いない。実にクール、っていうか、それでこそLOVE PSYCHEDELICO。〈いやいや、ホントいろんなことがあってサ……(以下延々)〉なんて野暮な内輪話を一切開陳することなく、デビュー以来、純粋に音楽の力のみでリスナーに心地良い衝撃を与えてきてくれた彼ら。そんな潔いまでのデリコ・マナーは今作でも健在。よりしなやかさと力強さを増したKUMIの歌声。作品の節々で、にわかに感じ取ることができる憂いを孕んだウェットな質感。そして2年2か月という、前作からの長きに渡るタームが彼らにもたらした新たな感慨とは? その答えは風の中……じゃなくて、このアルバムの中にギッシリと詰まっている。どんな言葉よりも饒舌に。かつ簡潔に。(望月 哲 / 2004/2/25掲載)

JOSH TODD
『YOU MADE ME』
 ビクター(2004)

 過去にセンセーションを巻き起こしたLAのハード・ロック・バンド、バックチェリーのヴォーカリスト、ジョシュ・トッドが、ふたたびシーンに喝を入れるべくカムバック!! 現代的なヘヴィー・グルーヴを注入したそのサウンドは、バックチェリーが持っていた初期衝動やクールさと相まって、まさに唯一無二! すべてを引きずり込むスピリチュアルな魂が熱すぎ!! ファイティング・スピリットたっぷりのロックに飢えてる人は即聴でしょう。(嶋田 豊 / 2004/3/25掲載)

MICHELLE BRANCH
『HOTEL PAPER』
 マヴェリック(2003)

 〈ちょっと背伸び〉って言い回しが当てはまる歳なんだな、まだ。猫背をどうにかせんと、と気にしている間に背伸びの季節が遠く過ぎ去っていた俺なんか、つま先立ちしても世界が変わって見えることなどもはやないけれど、しゃんと姿勢を正したらなぜだか気分がフレッシュになる!ってことぐらいはミシェル同様よく知っている。〈すげー背伸び〉を意識せずともショウ・ビジネスの荒波に揉まれて生活する彼女、同年齢よりは当然〈大人びた視点〉を獲得しているわけだが、ノンフィクション的方向をめざしたこの2年ぶりの新作は、どうにも〈ちょっと〉って感じが似合う。そしてこのわずかな領域には、きらめく星屑が無数に散らばっているのだと、彼女の歌は伝えてくれるのだ。デイヴ・ナヴァロを連れ立って、次々扉を蹴破っていくような冒頭のロック・チューン、この躊躇のなさ最高。シェリル・クロウ姐御の参加もあり。(桑原 シロー / 2003/6/25掲載)

Paul Weller
『ライブ・アット・ブラウヘッド』
 (2004)

 2002年10月、グラスゴーで行われた集大成的ライヴのDVD。どこか一線を引いていたバンド時代の楽曲や、ソロ以降の曲はより深度を増しながらも、初々しさは一片も失われていない。気合のあまりマイクに唇をぶつけるのも彼らしい。〈ヘヴィー・ソウル〉とは言い得て妙。自分自身であらんとした意志がこうした懐の深い音楽を育んだ。ジャムもスタイル・カウンシルも一本道であったことを示す豊穣の全30曲。(木村 優宏 / 2004/5/25掲載)

稲葉浩志 ※横浜公演のみの出演
『志庵』
 VERMILION(2002)

 みずからのプライヴェート・スタジオ〈志庵〉をアルバム・タイトルに持ってくるあたり、個人的思い入れの強さが窺えるソロ・アルバム。音楽的にはハード・ロック的なものが中心ながら、なかにはピアノをフィーチャーした曲なんかもあって〈志庵〉のリラックス・ムードが伝わってくる感じだろうか。歌詞も心なしか日常に密接したテーマが多く、ファミレス・野球・ワイン・神様といった単語が印象的に響く一枚。リラックス!(須藤 鑑 / 2002/9/25掲載)

ウルフルズ ※大阪公演のみの出演
『ええねん』
 キャピトル(2003)

 いっつおうらいっ! あの感動的だった5時間ライヴから1年、ジョン・B・チョッパーの完全復活アルバムとなったこの新作は、これでええねん!って気持ちの表われためっぽうポジティヴなサウンドがギュウギュウ詰め。変化球なんかいらん!っつう感じのトータス松本のマサカリ唱法も一層冴えをみせ、ロッキン・ソウル・ナンバーがピカピカコテコテに輝いてる。でもいちばんキラキラなのは“Sleep John B”大宴会。バンザーイ!(桑原 シロー / 2003/11/25掲載)

AEROSMITH
『Honki’ On Bobo』
 ソニーレコード(2004)

 3年ぶりの新作は、なんとブルース・カヴァー集!──これは半分正解。正しくは──ブルース・カヴァーという衣を纏ったエアロスミスのニュー・アルバム! 以前から噂のあった内容の作品で、一見すると企画物っぽく捉えられそうな試み。しかし、ノー・ギミックで畳み掛ける王者の貫禄は、ファンの想像を良い意味で裏切るだけのオリジナリティーに満ちており、みずからのルーツに対する潔さをも感じさせる傑作となった。(石田 英稔 / 2004/3/25掲載)