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第4回 ─ ゲスト:キリンジ

第4回 ─ ゲスト:キリンジ(2)

連載
月刊太田・ダンディ食堂 
公開
2004/06/17   14:00
更新
2006/07/20   19:24
テキスト
文/羽切 学

 それにしても、キリンジがそのキャリアで生み出してきた良質なポップスの数々。今回のベスト・アルバムを聴いているとしみじみ感じちゃいましたよね。


太田:ニュー・シングル“十四時過ぎのカゲロウ”はホント円熟味が出てきましたよね! 完成度高いな~。“YOU AND ME”ってすっきり聴けたんですよ。スーッて。アレンジ的にはすんなりなんだけど、曲はやっぱりキリンジ色が出てるよね。

高樹:サウンド・プロダクションは、音数減ってるんですよね。だんだん、この曲はこうしたらグルーヴが出るとか、曲ごとにツボみたいなものを把握するのが早くなってきた感じがするよね。

泰行:うん。

太田:間奏からサビに入っていくところがすごいよね。こうきたか~!って思った。

泰行:あのへんの構成は練ったというか。ずっとポップスをやっていると決まりきった形に陥りがちになってくるんですけど。

太田:それを打破しなければいけない?

泰行:決まりきった形の気持ちよさもあるんだけど、退屈になってくる時もあって。自分達がそういうのに陥っちゃうとよくないから。

高樹:“YOU AND ME”も一番はギター・ソロがなくて、2番はエンドが長い……、とかも決まりきったフォーマットに落とさないためで。

泰行:昔のポップスってそういうのが平気であるし、スティーヴィ・ワンダーとかもそういうめちゃくちゃな曲構成だったり、好き勝手にやってる感じもあるから。自分達もちょっとでもスリリングなものを作ろうとしていますね。

太田:ベスト盤を聴くと8年を感じますね。

泰行:そうですね。

太田:キリンジはシングルにこだわってるな、っていうのがベスト盤聴くとわかりますよ。

泰行:ちゃんと作ってるんだな、って(笑)。でもキリンジはオリジナル・アルバムのほうも面白いように、っていつも思ってますけどね。

太田:じゃあベストは入門編ですね。

泰行:そうですね。なかなかいいグループだな、と思いましたね。キリンジ(笑)。

太田:ハハハハッ! これ(ベスト盤)さあ、DVD付で3,200円(税抜き価格)だもんね。すごいよ~。

高樹:安い!!

泰行:お得!!

 6月23日に発売されるベスト盤『SINGLES BEST ~Archives~』を聴いてみて下さい。そして、シングル“YOU AND ME”、“十四時過ぎのカゲロウ”(7月7日発売)で今のキリンジが。そして、秋には日本全国ツアーでちょっと未来のキリンジに会えます。

太田:ツアーの日程ももう出てるんですよね。

泰行:18公演で。僕らのいままでのツアーで一番多いですね。

高樹:前回がホール・ツアーだったんで、今回はライヴハウス・ツアー。9月からですね……9月!? ということは8月からリハーサルか。もうすぐじゃん!

泰行:そうだよ(笑)。

太田:いいじゃないですか。8月の暑いなか、クーラーの効いたスタジオでリハなんて。

2人:あ~……。

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