さて。長くレコーディングされていたSUPERCARのニュー・アルバム『ANSWER』、遂に完成です。本当にいい楽曲がいい鳴りをしているというシンプルさと、口ずさみたくなるメロディーと、程よいパッションとが一体となった作品。既発シングルの“RECREATION”“BGM”“LAST SCENE”を含む、全13曲からなるこのアルバムはSUPERCARの最高傑作であるのはもちろん、造形物としてもすごい領域にいってしまったことが、手にしてもらっただけできっとわかるはずです。ジャケットは田名網敬一×宇川直宏によるもの。
太田:できましたね、遂に。
ミキ:ジャケットすごいですよ! 通常パッケージも出るんですけど、初回限定はすごくって。CD棚っていうよりは本棚のような、CDが4枚並べられるサイズなんですよ。CD(の内容)ももちろんですがパッケージの完成度もホントすごいです。CDジャケットで〈こういうことできるんだ〉っていう驚きのあるものとか、パッケージも含めた全体を通して作品になってるものって、わたしも影響を受けたし、部屋にあって嬉しいし。だからトータルで作品になるように、ジャケットもこだわりたかったんですね。
太田:田名網さんのあのイラストね。でも中身もすごいよ! スキがない。緊張感を途絶えさせないし。
ミキ:たぶんこういうものを待っている人もいるかな。
太田:いっぱいいるよ。
ミキ:〈何かないかな〉って探している人の、ひとつのセレクトになってほしいですね。
太田:めちゃくちゃ元気になるよ。ポジティヴだし。そう感じたなぁ。こないだまでアルバムの最初の3曲にハマってたんだけど、今は“WONDER WORD”(4曲目)がタマらない!
ミキ:聴く人にとって音楽以上のものになってほしいけど。音楽は音楽でしょう、っていうか。音としてちゃんと響いてほしいなって単純に思って。レコーディングしていても楽しかったですよ。
太田:ずっとレコーディングしてたんだもんね。“SUNSHINE FAIRYLAND”(3曲目)のベースとかイイよね~。
ミキ:すっごい話合ってレコーディングしていたんですよね、みんなで。だから今回は曲を作る構造から違っていて。ベースとかリズムがおもしろいっていうのはもちろんですけど、いままでとちょっと違う感じでおもしろくやりたいよね、って言っていたから。そうなると構造から変えて作りたかったんですよね。
太田:伝わってきますよ。一音一音がていねいにのってくる感じとか。毎回言ってるかも知れないけど、今回のが一番好きです。
ミキ:オープンに聴いてもらえる人にはすごい届いてほしいアルバムですね。
太田:アルバムのイントロ聴いた時にガッツ~ンときたもんね。それにしても“SUNSHINE FAIRYLAND”のリズムも、すっごいなあ。いい意味で若くないよね(笑)。
ミキ:いまは何が新しいとかも関係ないし、わからないじゃないですか? 新しいとか追求しなくてもいいかなって。言葉とかも壊しちゃってる部分もあるし。
太田:歌詞にもかなりやられてますよ。ああ~、アルバムの前半から後半への流れもいいよね。
というわけで話も尽きませんがこの辺で。早くもSUPERCARのアルバム・リリース・ツアーのスケジュールも発表になっていますよ。すべてはSUPERCARの『ANSWER』のなかに。