ではここで、最近まとめてリイシューされたニール・ヤングの旧作をおさらい。まず『On The Beach』(74年)は、ミュージシャン内でも人気の高い隠れ名盤。ザ・バンドの『Last Waltz』に参加した後に作られたってのがミソで、パンクを前に終焉していく西海岸ロックへの痛みをニールの背中に感じます。『American Stars'n Bars』(77年)はメロウでものすごくいい曲が入っていて、なかでも“Will To Love”が極上。ギターとヴィブラフォンだけなんだけど、バックに焚き火の音が入っていてそれがカッコイイ~! すぐマネしました(笑)。そして『Reactor』(81年)は、パンクを通り越してオルタナのハシリみたいな激しさ。ニール・ヤングの音って〈グシャ〉っとした独特の質感があって、それがグランジ~ローファイに与えた影響って大きいんじゃないかな。