注目!bounceが自信を持ってオススメする女性シンガー・ソングライターのニュー・フェイスたちをご紹介! 次代のスタンダードはきっと彼女たちの手から!!
女性シンガー・ソングライターが元気だ。つっても2003年のこと、その様相はまたかつてのものと違ってます。海外でいえばキャロル・キング、ローラ・ニーロ、日本でいえば荒井由実、吉田美奈子、金延幸子など70年代シンガー・ソングライターの流れに与する女性アーティストたちの隆盛に近いモノは過去にもありましたが、少なくともここに紹介する9アーティストたちが携えたこれまた豊かな音楽性の数々には、新しい季節の到来を感じずにはいられません（ワクワク）。詞と曲の良さはもちろん、生&打ち込みを問わず巧みな空間構築力と新鮮なアレンジ能力を兼ね備えたアーティストたちが芽生えているさまは、あきらかに〈2003年〉な感じ。楽曲のアトモスフィア自体が魅力的っていうんですか? そのへんがかつての先人たちとも微妙に違う部分かなと。実力派っていったらちょっと大げさすぎる気もするけど、ささやかに地下で胎動する才能豊かな新世代女性アーティストたち。その誰もがメジャーなシーンを狙い撃てる充実ぶりです。尚、オマケとして、登場していただいたみなさんに、お気に入りの女性シンガーもしくはシンガー・ソングライターの作品を挙げていただきました、ご参考までに。(内田)
安藤裕子
もともとは映画監督志向であったというだけあって、映像的かつ赤裸々な言葉選びが秀逸だが、どこか初期CHARAを思わせるチャーミングなメロディー・センスにとにかく魅かれる。簡単なコードのうえに、ライトなファンク感覚を持ったリズムと流線形のメロディーを乗せたデビュー・ミニ・アルバム『サリー』は、豊かな発想を持った才能溢れる音楽家としての安藤裕子の姿を刻む。吉田美奈子を彷佛とさせるヴォーカルの感じもたまりません。(内田)
ari
大学で声楽を専攻し、〈ことば〉に触発されて曲を作りだしたari。ピアノであったり、アコギであったり、ごくシンプルに楽器とデュエットする彼女のヴォーカルは、無限の深みと、沈静を促す強い力を感じさせる。全5曲を収録したセカンド・ミニ・アルバム『雨上がり』は、〈魔法〉というよりは〈おまじない〉のような仕上がり。そんなことも含め、空気公団、イノトモ好きの方はぜひ。作曲家として高橋真梨子や宮原永海に楽曲提供している実力派。(立野)
きたはらいく
多分、天然で天才なんだろうな。つじあやのにも似た伸びやかな美声と抑揚に溢れた非凡すぎるメロディー・センス。基本的に、すべてをピアノ弾き語りで統一させたデビュー・アルバム『・・・・そして、理解を』では、そんな彼女の核心だけが剥き出しになっている。多分、本ページのなかではもっともいにしえの〈女性シンガー・ソングライター〉的イメージに近いといえる彼女だが、〈突然変異〉感もバリバリなところは口コミのみで話題を集めた浜田真理子を思わせもする。(内田)
miyu miyu
ベース、misaの〈M〉、ドラムス、izumiの〈i〉、ヴォーカル／ギター、yukikoの〈yu〉を足して〈miyu miyu〉。神奈川は平塚出身、高校の軽音楽部で知り合った3人組が創出するどこか懐かしいサウンドが、作詞作曲を手掛けるyukikoの超ロマンティックなメロディー&詞世界と見事に融合。バンド名の由来同様、手縫いの刺繍のような愛らしさに、アイドル全盛期の中森明菜を足したようなミニ・アルバム『violet』は必聴。あらゆる〈センス〉を持って勝負!なニューカマーだ。(立野)
▼miyu miyuのメンバーがフェイヴァリットとして挙げる作品を紹介。
