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第9回 ─ 日本初となる定額聴き放題サービス〈Wonder Juke〉で日本の音楽配信は変わる!?

第9回 ─ 日本初となる定額聴き放題サービス〈Wonder Juke〉で日本の音楽配信は変わる!?(2)

連載
デジタルミュージックガイド
公開
2003/08/14   17:00
更新
2003/08/14   19:50
テキスト
文/四本 淑三

課題は毎度おなじみ「コンテンツの充実」

 さて、実際に使ってみると、必ず疑問や不満が出てくるだろう。実は〈Wonder Juke〉をここでピックアップする狙いもそこにある。意地が悪い? いえいえ。何が良くて何が問題なのか、そんな評価ができるのも、実際に使えるサービスがあったればこそだ。

 まず良いところ。各アルバム毎に収録曲が全曲揃っているのが画期的。そんなことは当然だろうと思われるかも知れないが、国内のダウンロード配信サービスでは、シングル・カットされた曲がほとんどというのが現状だ。それに加えて、既存のダウンロード配信で、ごっそり抜け落ちている部分を補完するがごとく、ジャズやテクノは充実している。ビ・バップ、モダン時代の偉い人は一通り揃っているし、プロディジーはほぼ全タイトル揃っているのが圧巻。よくできました。そしてプレイリスト機能を使えば、それらの曲をミックスして自由に選曲することができる。ジュークボックスソフトとして、最低限の機能も持っているのだ。

 問題は〈ロック/ポップ〉、〈パンク/オルタナティブ〉という主要ジャンルの合計が、わずかアルバム16枚だということ。その中で主だったアーティストは、ザ・ザ、ペル・ウブ、エコー&ザ・バーニーメン、アニマルズ。この先これで大丈夫なのかと、少々不安になってくる。ネットユーザーの中心世代は、洋楽ロックを聴いて育ってきた、30代半ばから40代前半。この世代にミートする楽曲が極めて手薄なのだ(要するに俺の聴くものがないぞ、ということなんです。我侭言ってすみませんけどね)。

 楽曲数については、有料サービス開始の10月までに、1万曲を用意すると発表されている。しかし、仮に1万曲揃ったとしても、10曲入りのCDにして1000枚分。音楽マニアを自称する人なら、その程度のコレクションは持っているのが普通だ。リスナーのオンデマンド選曲以外に、ネットラジオ機能もあるが、これは〈Wonder Juke〉側が設定したプレイリストを再生するもの。何から聴いたらいいか分らない人向けのリコメンド機能のようなもので、ソースはオンデマンドで聴けるものと共通。そこだけ別の曲を流しているわけではない。

 というわけで、必要なのは一にも二にもコンテンツの充実なのだが、これがいつもの問題で、なかなか一筋縄ではいかない。複雑な権利関係が絡んでくるからだ。〈Wonder Juke〉も各レーベルと直接交渉し、音源の使用許諾を得ているという。どこもそう簡単に許諾はしないから、これは大変な作業だ。実際、〈Wonder Juke〉のライブラリには邦楽アーティストはほとんどないし、洋楽もインディペンデント・レーベルの管理する音源が多い。So-netの運営だから、ソニー・グループの所属アーティストが勢揃いしているのかと期待したが、残念ながらそういうことにはなっていない。

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