いまのうちに言っておくけど、2ステップ/UKガラージはもう、21世紀のスタンダードなんですよ&それだけじゃないのよ!ってことを、いささかマジメに!?
ところで、2ステップ/UKガラージについてなぜ何度も何度も取り上げるのか、というとそれが――ビーツの構造はもちろん、それが成り立つ土壌まで含めて――オモロい音楽であり、また、ほかのどんな音楽にも相互乗り入れが可能な楽しい音楽だということに尽きるんですが、日本ではまだまだその本質的な魅力がリスナーに浸透したとは言えません。なぜなんでしょう? と考えれば、いくつかの原因が思い当たります。ひとつは、(ブートレグを含む)ホワイト盤を中心に流れていき、出来が良ければブートでもレコード会社に買い上げられて正規リリースされるなど、ありえないことがあるシーンだけに、現場以外でその半イリーガルな面白味が伝わりにくいこと、もうひとつは、ほかのジャンルのようにアーティスト・アルバムがなかなかリリースされないために専門的なメディアにしか取り上げられないこと。さらには、そんな状況なのに、いくつかの歌ものヒット(つまり氷山の一角)だけを聴いて、「こんなものなのね」(とか「UKのR&Bでしょ」とか……何ソレ)とか勝手に決めつける物知りのメディアや評論家の方々が非常に多いこと(イライラ)。まあ、非常にわかりやすいビートであるがゆえに、わかった気になるのもムリはないですが(んなこたぁナイけどね)。 でも、悲観することはありません。ヒップホップも、ドラムンベースにしてもそうでした。逆にいえば、もっとニュートラルな気持ちでこの取っつきやすい音楽を楽しめばいいんです。聴けばわかるさ! ってことで、幸い、シーンのリアルな動きを伝えてくれるさまざまな動きもあらわれはじめました。楽しむチャンスですよ。ユーガッタチャンス!!