ニュース詳細

ガブリエル・ガルシア=マルケスの長編小説第2作「族長の秋」文庫版、発売から4日で異例の3刷決定

族長の秋

ガブリエル・ガルシア=マルケスの長編小説第2作「族長の秋」が新潮文庫として刊行。このたび、発売から4日で2度目の大重版が決定した。

「族長の秋」(原題:El otoño del patriarca)は、ガルシア=マルケスが1975年にスダメリカナ社とプラサ・イ・ハネス社から刊行した作品。日本では「百年の孤独」と同じく鼓直による翻訳で、集英社「ラテンアメリカの文学13巻」として刊行された。「大統領」とだけ呼ばれ、名前を持たない架空の国家の独裁者の残酷極まる行為の数々を、半ば戯画的なまでに誇張して描いた作品となっている。発表当時、ガルシア=マルケスはスペインのバルセロナを拠点にしており、刊行したのは奇しくもスペインで40年間独裁制を敷いたフランコ将軍が病死した年にあたる。また、南アメリカ大陸が米ソ冷戦の代理戦争の地となっていた只中にあって長編第1作「百年の孤独」が世界的な脚光を浴び、南アメリカ大陸を代表する人物と見られたガルシア=マルケスが、政治権力を見つめて描いたのが本作だ。

「百年の孤独」に引き続き、発売前から反響を呼び事前重版が決まっていた本書。発売直後から文庫ランキング1位を占める書店が続出し、発売から4日で2度目の大重版決定となった。ぜひチェックしてほしい。

 

▼書籍情報

ガブリエル・ガルシア=マルケス
「族長の秋」
出版:新潮社


カテゴリ : タワーレコード オンライン ニュース

掲載: 2025年03月05日 19:15