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Superfly、全公演ソールド・アウトの自身最大規模となるアリーナ・ツアー・ファイナル公演を福岡で開催。オフィシャル・ライヴ・レポートが到着

Superfly
Photo by 神藤剛/カワベミサキ

Superflyが昨日12月8日にマリンメッセ福岡で開催した全国ツアー「Superfly Arena Tour 2019 “0”」ファイナル公演のオフィシャル・レポートが到着した。

12月8日、Superflyの全国ツアー「Superfly Arena Tour 2019 “0”」がマリンメッセ福岡でファイナルを迎えた。Superflyが全国ツアーを行うのは実に3年半ぶり。

自身最大規模のこのツアーは、9月21日の神戸ワールド記念ホールを皮切りに、大阪、愛媛、北海道、埼玉、仙台、広島、名古屋、新潟と続いて、マリンメッセ福岡が15公演目となった。

今回のツアーのオープニングはこのツアーのために作られたSE“Theme of Zero Ⅰ”だった。シロフォンの音が響くミニマルなその曲が流れるなかでメンバーが位置につき、後ろのスクリーンに輪っかのような形が浮かび上がると、やがてそれはツアー・タイトルであると同時にニュー・アルバムのタイトルでもある「0」を表わす楕円となり、中に景色や花が映される。同時にコンテンポラリー・ダンサーである渡邊綾華のしなやかな舞いが映像と重なり、「近未来的でありながらも有機的」というその始まり方に惹きつけられていると、志帆がステージの真ん中に現れた。1曲目は“Ambitious”。今年放映されたドラマ「わたし、定時で帰ります。」の主題歌で、「ひらひら 星は流れる」と歌われるところでひらひらさせる志帆の手には優雅さがあった。そう、この場面に限らず、今回のツアーは志帆の手の動きがとても優雅だったのは印象に残ったひとつだった。

“Ambitious”の演奏の最後のほうで「こんばんは、Superflyです。最後までよろしくね」と挨拶すると、間髪入れず曲は“Wildflower”へ。その歌詞はこのツアーのテーマ(それに関しては後述するが)と合っているのを感じた。以前のように尖った曲には聴こえず、優しさのある曲に聴こえたのだ。優しさといえば、3曲目はまさにそれを伝えてくる“やさしい気持ちで”。あたたかなこの曲を歌っているときの志帆は本当に優しい笑顔をする。だからみんなも優しい気持ちでいっぱいになる。歌い終えると、「ありがと~」と、また満面の笑顔。

「みなさん、来てくれてありがとう。今日はなんとファイナルです。福岡でファイナルを迎えるのは初めてなんですよ。だから嬉しい! 今日はこの会場、すごいたくさんの人がいて、なんと1万372人。今日は特別な日にしましょうね」。さらに「今日は映画館でも上映されてるんだって。あと、テレビも映ってるんだって、これ。恥ずかしい(笑)。映画館の人たちも、テレビの前のみんなも、この会場も、今日はひとつになって熱いファイナルにしたいと思いますので、最後までよろしく」とも。そして「ついこの前、やっとアルバムが完成しまして。今日はそこからの新しい曲も昔の曲も演奏するので」と言い、その新作にも収録される“Gifts”を丁寧に歌唱。スクリーンには絵日記のように誰かにとっての思い出の写真と手書きの歌詞が映された。続く5曲目は早くも“Beautiful”。「今日も息をして生きている」と力強く歌う志帆はまさに「世界でひとつの輝く光」に見えた。

「今日はアリーナだけど、フェスの会場みたいな雰囲気もあるから、今日はこの会場をライヴハウスにしてやるぞ!」。そう言って、アリーナ! スタンド! 立ち見!と、順番にコール&レスポンスをする志帆。そして1月15日に発売されるニュー・アルバム『0』のタイトルについて、このように説明した。「私、今回のこのツアーは3年半ぶりなんですね。そのなかの1年間はお休みさせてもらって。その時間が、好きなものを見つける時間になればいいなと思ったんです。お友達と旅行に行ってバカ騒ぎすることがこんなに楽しいんだなと思ったし、本を読むことも好きになりました。そんなふうにして過ごしていたら、それまでザワザワしていた心がフラットに戻っていく感じがしたのね。ゼロに戻っていく感覚。それがすごく心地よくて、そのなかで「曲を書いてみたいな」と思ったり、いろんな閃きが湧いてきたりしたんです」。だから、「0」。それは「何もない」のではなく、「ゼロという状態がある」ということであり、そこに志帆は無限の可能性を感じたわけなのだ。

「休んでいる間は、ジャズをよく聴いていたんです」という志帆。そんな話から、新たにジャズにアレンジされた“恋する瞳は美しい”と、もともとジャズを意識して書いたという“Fall”を続けて歌い、空や雲や山や波や草や向日葵の花といった美しい自然の映像に重なるインストゥルメンタル“Theme of Zero Ⅱ”へ。続いてコンテンポラリー・ダンサーの渡邊綾華が舞う前で“My Best Of My Life”をじっくりと深みを感じさせながら歌った。それはまさに人生という名の旅を思わせた。

アリーナ中央のサブ・ステージでダンサー4人がパントマイムのように踊る演出が素晴らしい“氷に閉じこめて”のあとは、今回のライヴの最大のハイライトと言っていい“I Remember”だ。バンド演奏はなく、志帆ひとりが全編アカペラで歌い通す。静まり返った会場に志帆の歌だけが響く。ほかの曲ももちろんそうだが、この曲は特に1回1回の公演でその日だけの歌となる。それは魂の熱唱と言っていいものだ。約1万人を前に、こんなふうに歌えるシンガーが日本にほかにいるだろうか。

バンマスでギタリストの八橋義幸と志帆が共同でアレンジを手掛けた新曲(『0』収録の1曲)“Lilyの祈り”をエモーショナルに歌うと、これも今回のツアーのために用意されたインストゥルメンタル“Theme of Zero Ⅲ”をバンドだけで熱くセッション。続いては映画『プロメア』のテーマ曲で、映画を観た人たちがこの曲をライヴで聴くことを待ち望んでいたヘヴィな“覚醒”を歌い、ここからロック・モードに突入した。

「盛り上がっていくぞー!」の一声を合図に、“タマシイレボリューション”、“Dancing On The Fire”、“愛をからだに吹き込んで”とアッパーな曲を3曲続け、続くバラード“Good-bye”では会場がひとつとなって最後の「ラ~ラ~ラ~」をシンガロング。「ステキな歌声をありがとう!」と志帆は笑顔で言い、そして本編最後は再びロック曲“99”で盛り上がりのピークに達しながら締めた。

アンコールは新作『0』収録の“サンディ”、そして代表曲の“愛をこめて花束を”。ここでは再び観客全員が歌い、会場がひとつに。スクリーンには歌いながら大きく手を振る観客たちの姿が映された。そして最後の最後に、現在放映中のNHK連続テレビ小説「スカーレット」主題歌“フレア”を明るく歌唱。このツアーのスタート時にはまだドラマは始まっていなかったが、今ではドラマと共に多くの人に浸透し、だから一緒に口ずさんでいる人もたくさんいた。なんという多幸感。志帆はこの日の最高の笑顔で「どうもありがとうございました」と言い、そしてメンバー紹介をしたあと大きく手を広げて拍手に応え、ステージを去ったのだった。

優雅さと力強さ、アート性とエンターテイメント性が本当に見事に融合した「Superfly Arena Tour 2019 “0”」。それは「歌」という表現の豊かさをこれ以上なく実感させてくれるものだった。

(内本順一)

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Photo by 神藤剛/カワベミサキ

 

▼リリース情報
Superfly
6thアルバム
『0』
2020年1月15日(水)リリース



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▼番組情報
連続テレビ小説「スカーレット」
放送予定:~2020年3月28日(土)[全150回]
放送時間:NHK総合 8:00~ ほか
出演:戸田恵梨香 / 北村一輝 / 富田靖子 ほか
主題歌:Superfly “フレア”
作:水橋文美江
音楽:冬野ユミ

オススメ情報

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カテゴリ : タワーレコード オンライン ニュース

掲載: 2019年12月10日 15:35