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米津玄師、自身初のアリーナ・ツアー「脊椎がオパールになる頃」国内公演完走。17万人以上を動員

カテゴリ : タワーレコード オンライン ニュース

掲載: 2019年03月12日 13:48

米津玄師

3月11日、米津玄師が「米津玄師 2019 TOUR / 脊椎がオパールになる頃」の国内ファイナル公演を幕張メッセにて開催した。

この日のライヴは、1月から始まる8都市16公演で17万人以上を動員した自身初の全国アリーナ・ツアーの国内最終日。そこで見せたのは、「自分にとっても大きく、環境が変わっていく1年だった」と彼自身もMCで語った2018年を経て、それでも変わらぬ彼のアーティストとしての美学の真髄を見せるようなステージだった。

開演予定時刻を少し過ぎると、James Blakeの“Don’t Miss It”をSEに、中島宏士(Gt)、須藤優(Ba)、堀正輝(Dr)というバンド・メンバーと共に大歓声のなか米津が登場する。

ライヴは“Flamingo”からスタート。見たこともないような三角形のステージと、同じく三角形の大中小、三連のトラスに、淡いピンクのカラーが映し出されるなか、躍動的なグルーヴで会場に熱気を生むと、続く“LOSER”で米津は前方に歩み出て、高くせり上がった三角形の花道からオーディエンスを見下ろし体いっぱいを使い踊り、そして力強く鼓舞しながら歌う。さらに“砂の惑星”ではマイクを握り左右に広がる花道をステージ狭しと歩きまわり、気迫に満ちた叫び声を響かせる。

「今日は楽しい日にしましょう。よろしくお願いします」と告げ、続けてはアコースティック・ギターを抱えて“飛燕”を披露。ステージ背後のLEDヴィジョンにこの日初めて米津の姿が映し出されると大歓声が起きる。続く“かいじゅうのマーチ”は古代の壁画のような映像、そして“アイネクライネ”では大きな扉の前に、ハートやスペードなどの記号が映し出される。序盤の3曲がアグレッシヴにオーディエンスの身体を揺さぶるものだったのに対して、続く3曲は優しく親密なメロディで胸を掴むような展開だ。

セットリストはアルバム『BOOTLEG』、そして昨年にリリースされたシングル『Lemon』、『Flamingo / TEENAGE RIOT』収録曲を中心に、過去作からのナンバーを織り交ぜた構成。その曲順も、単に曲を並べるだけでなく、多面的な彼の音楽性を様々な角度からひもとき、ストーリー性と共に見せていくような構成だ。

それを強く感じたのが、MCなしで9曲を続けて披露した中盤のパートだった。カラフルなグラフィックの“春雷”から“Moonlight”では艶紫色のアンニュイな世界観で、満月の映像をバックに男女2名のダンス・パフォーマーが踊るのを前に、ストーリーテラーのように歌う米津。気だるく流れるようなグラフィックに、スモークが立ち込めるなか、セットの三角形のトラスが上空からステージ全体を包み隠してしまう“fogbound”に続き、“amen”では、暗転した中に響く荘厳な鐘の音から、一転してダークな世界に突入する。青暗く、怪しげなスモークが立ち込めるなか、三角形のステージと頭上トラスの間をうごめくパフォーマーの前で歌う米津は、神聖さと同時に怖さすら感じさせる存在として見え、曲が終わると大きな拍手が起きた。

さらに“Paper Flower”は、左から右、下から上へと動く光の筋に、影絵のようにダンサーのシルエットが浮かび上がる。息を飲むような演出で、喪失感が強調され、米津の切実な歌声に胸が熱くなる。彼の音楽世界のより深く、より純度の高い部分に誘われていく。

続く“Undercover”でそのムードが一転。ドラム・パフォーマンス集団「鼓和 -core-」の10名が登場し、米津が力強いマーチング・バンドを引き連れて花道を歩く姿は圧巻の迫力があり、一気にムードが上昇する。そして会場が色とりどりの光に包まれた“爱丽丝”からの3曲は米津の音楽が持つ「外に向かうエネルギー」のようなものを全面に放つ展開だ。米津が高らかに右手でピース・サインを掲げて歌った“ピースサイン”、そして情熱と衝動を叩きつけるような“TEENAGE RIOT”と、バンド編成の躍動感溢れる演奏と共に、ヒロイックなロマンチシズムを響かせる。

終盤、米津は自分の思いをオーディエンスに熱っぽく語り掛けた。ドラマ主題歌となり「自分でも想像しなかったような広がり方をした」という“Lemon”という曲をきっかけに、大きく環境が変わった2018年を振り返り、「変わっていこうという気概を持つ人間は美しいと思うし、変わっていくというのは自分が音楽を作っていくうえでの基本理念」と語った彼。それでも「自分のことを海を渡る大きな船だとするならば、その船から誰も落としたくないと思う」と率直な思いを語る。そして、たくさんのオーディエンスが集まったことに「こんなに嬉しい、ありがたいことはないと思う。こういう美しい光景がいつまでも続いていけばいいなと思います」と感謝を告げた。

そして本編ラストのパートは、彼の歌を真っ直ぐに聴かせる3曲。疾走感に満ちた“Nighthawks”から、“orion”では再び10名の太鼓隊が米津を囲むように登場し、LEDヴィジョンに映し出された星空を背後に歌を響かせる。そして、本編ラストは“Lemon”。レモンの香りが漂うなか、白い光の柱に包まれ、力強くも優しい歌声で伸びやかに歌い上げ米津はステージを降りた。喪失を描いた楽曲が、ライヴという場所で鳴り響くことで、壮大な救いのようなものを見せたことが、この先も大きく記憶に残る場面だったのではないかと思う。

大歓声と拍手に迎えられ、再びアンコールに登場した米津。アンコール待機中に「骨(脊椎)」の画像が映し出されステージを覆っていたトラスが上がっていくと、米津が登場し、まずは、“ごめんね”を披露。この曲は米津が初めてライヴのために書いた曲であり、サビの部分を「一緒に!」と言い、お客さんと合唱する姿からは笑顔が溢れ、パフォーマー全員が高らかに舞い踊り、シャボン玉の泡が舞い上げられる、祝福感と高揚感に満ちたパフォーマンスだった。

MCでは「今回のツアーは終わるけれども、また近いうちにやるんで。決まってないけど。そのとき、またみんなで会いましょう。今日はどうもありがとうございました」と告げて“クランベリーとパンケーキ”を披露し、ラストは“灰色と青”。壮大な水面の映像をバックに、今はもう会えない友人へと向けたこの楽曲を高らかに歌い上げる米津の歌声は、この日、ライヴという日が終わってしまっても、それぞれの思いが繋がっていくことを感じさせる、そんなふうに響いていた。

ツアーはこのあと、彼にとって初となる上海、台北の公演に続く。それでも、彼の言う「美しい光景」のひとつの到達点を見せられたような一夜だった。

Reported by 柴那典

 

■セットリスト
01. Flamingo
02. LOSER
03. 砂の惑星
04. 飛蒸
05. かいじゅうのマーチ
06. アイネクライネ
07. 春雷
08. Moonlight
09. fogbound
10. amen
11. Paper Flower
12. Undercover
13. 爱丽丝
14. ピースサイン
15. TEENAGE RIOT
16. Nightawks
17. orion
18. Lemon
EN01. ごめんね
EN02. クランベリーとパンケーキ
EN03. 灰色と青(+菅田将暉)

 

米津玄師

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▼ツアー情報
■上海公演
「米津玄師2019 TOUR in 上海 / 脊椎がオパールになる頃」
中国語名:「米津玄师2019巡演上海站 / 当脊椎化作蛋白石」
英語名:「Yonezu Kenshi 2019 Tour in Shanghai / When The Spine Becomes Opal」
3月19日(火)上海メルセデス・ベンツ・アリーナ
OPEN 18:00 / START 19:30
問い合わせ:support@accessbright.com
特設サイト:http://www.accessbright.com/yonezukenshi/

■台北公演
「米津玄師 2019巡演台北站 / 當脊椎化作蛋白石」
3月30日(土)台湾大学綜合体育館1F(台北市大安区羅斯福路4段1号)
OPEN 18:00 / START 19:00
[チケット]
全席立見 台湾ドル 3,000元
受付はこちら
※現地最新情報は主催社オフィシャルFacebookにて

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