【タワレコ発インストア・ライヴ速報】大江慎也がタワレコ渋谷店に登場!
ルースターズ・オリジナル・メンバー(大江、花田、井上、池畑)の4人で制作された16年ぶりのソロ・アルバム『THE GREATEST MUSIC』を3月8日に発売した大江慎也。ルースターズ脱退から21年、いまや新世代ロック・ファンからも確固たる支持を集めつつある孤高のカリスマが、サポートに元Thee Michelle Gun Elephantのアベフトシを迎えインストア・ライヴを行った。
大阪、名古屋、福岡と回ってきた今回のツアーもこの日の渋谷店が最終日。元気な大江の姿をひと目見ようと集まったファンで、開演前から階段には長蛇の列ができ、整理券は250枚を越すほどの盛況ぶり。期待と緊張が入り混じった静かな興奮状態の中に大江とアベがクールに登場すると、野太い歓声が巻き起こる。
編成は大江のアコースティック・ギターとアベのテレキャスターというシンプルなもの。MCもほとんどなく、1曲目“DREAM OF PEACE”の後に、一言〈アベフトシ!〉と紹介したくらいで、あとは曲を矢継ぎ早に演奏していく。大江の鬼のような形相で歌われる曲の数々に観客の体温も上がり、「大江―!」「愛してるぞー!」という声が飛び交う。パワフルに鳴らされる大江のアコギに対する、アベが弾く繊細で広がりのあるフレーズと切れのあるカッティングの絡みがすばらしく、そこには荒野のように広大な景色が広がっていた。
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そして、本編のラストとなったのは、大江が白目をむいて踊りまくるプロモ・クリップが強烈な印象を与える“GO FOR THE PARTY”。〈パーティが好きな人―?〉と客席に問いかけ笑いを誘いながらも、クリップ以上に鬼気迫る演奏を見せてくれた。曲が終わると満足気な表情で〈ありがとう!〉と礼を言って去るが、ファンたちは帰れない。あまりに鳴り止まないアンコールの声援に対して、再び登場する2人。〈サンキューベリーカインドリー。本当はするつもりじゃなかったけど、知ってる曲があるんで聴いて下さい。1、2、3!〉 と演奏したのはルースターズの代表曲“恋をしようよ”! ドラムもないのに観客たちは高くジャンプをし、拍手をして喜ぶ。この光景を見れば、若いファンもどれだけ多くの人からルースターズが愛されてきたかわかるだろう。さらには、1曲だけ演奏して立ち去ろうとするアベを座らせ、もう1曲これまたルースターズのナンバー“CASE OF INSANITY”を披露。どれだけ年を重ねようが、ここまで圧倒的な存在感のステージングを見せてくれる彼に対し、終演後には会場に感嘆のため息が漏れていた。
今年の夏、大江は04年の一夜限りのルースターズ再結成ライヴ、05年のACOUSTICS GO GO(大江慎也+花田裕之+井上富雄)に続き、フジロックに出演することが決定している。この夜の壮絶なライヴを見る限り、我々の予想をはるかに上回るような熱いパフォーマンスを見せてくれるに違いない。(田家大知)
〈06/3/26大江慎也インストアライヴ @TOWER RECORDS 渋谷店B1F〉
1. DREAM OF PEACE
2. IS IT YOU?
3. I DREAM
4. STAY WITH YOU
5. 何処へ行こうか
6. CHILDHOOD DAY
7. STREAM OF FUN
8. GO FOR THE PARTY
アンコール
9. 恋をしようよ
10. CASE OF INSANITY