ソング・コンテストに応募した元ポップスターたちの思惑とは?(from LONDON)
ヨーロッパの春の風物詩ともいえる〈ユーロヴィジョン・ソング・コンテンスト〉。毎年1回、各国で選出された代表アーティストが一般市民からの投票数を競い合うイヴェントで、過去にはアバが優勝したり、近年ではt.A.T.u.が出場したことでも有名だ。イギリスも毎年参加していて、今年も代表歌手を決定する国内選考が始まっているが、実はメインのイヴェントよりも、国内選考のほうが争いがし烈でおもしろいという人が多い。本項執筆時点(2月末)では最後の6組まで絞り込まれているが、今年はその中に元ポップスターが2人混じっていることが話題になっている。ひとりは日本でも人気のあったボーイズ・バンド、ブルーにいたアントニー・コスタ。そしてもうひとりは、イギリスでは数多くのヒット曲を出したヒアセイのキム・マーシュ。共にグループ解散後は露出が減っているとはいえ、一度はキャリアを極めた2人。いままた一般投票にさらされるのはキツいのではないかと思ったが、代表に選ばれたら10億人以上とも言われる視聴者の前でパフォーマンスができるわけだから、価値あるチャレンジと言えるのかもしれない。この本が出る頃にはイギリス代表はすでに決定しているけれど、ファイナルは5月21日にギリシャで開催。投票は電話などで簡単にできるので、その頃にヨーロッパにいる読者の方は投票に参加してみてもおもしろいかも。(レポート/土井那緒子)