日本フォーク界を代表するシンガー・ソングライター、高田渡が逝去
60年代より活動を続けてきた日本フォーク界の重鎮、高田渡が16日未明に北海道の病院で逝去した。北海道ツアー中に倒れ、36年のキャリアに幕を下ろすこととなった。
彼は、69年に五つの赤い風船とのスプリット・アルバムでデビュー。皮肉とユーモアが混在した飄々としたキャラクターや、牧歌的でありながら鋭い批評性に満ちた楽曲が人気を呼び、岡林信康と共に日本のフォーク界を代表する存在となった。近年もライヴを盛んに行い、酒を片手にボヤキつつ演奏するスタイルは、往年のファンはもちろん若い世代からの関心も強く惹き付けていた。自衛隊のイラク派遣に対し、彼の代表曲“自衛隊に入ろう”を、コザック前田と泉谷しげる、渋さ知らズの2組がカヴァー。また、04年にはドキュメンタリー映画「タカダワタル的」が公開されたことが話題を呼び、中川五郎、なぎら健壱、山崎ハコ、中川イサトらが参加したトリビュート・アルバムが発売されている。息子の高田漣は、スチールギター奏者としてソロ作をリリースし、様々なバンドで名演を見せてくれている。
36年間おつかれさまでした。心よりご冥福をお祈り申し上げます。







