HOT 97 SUMMER JAM、せっかくのR.KELLY登場も台無しに
NYエリアをカヴァーするラジオ局〈Hot97〉が主催するサマー・ジャムが今年は波乱含みのまま幕を閉じた。6月12日、モブ・ディープやT.O.K.が出演した本番前のイヴェントですでに1万4千人を集客、本編には5万人弱もの人々がニュージャージー州のジャイアント・スタジアムに詰めかけたのだが、これがNYらしいタフなクラウドで、アウトキャストのビッグ・ボーイでさえブーイングを喰らった。出演者はチンギー、リル・ジョン&イースト・サイド・ボーイズ、トゥイスタ、アリシア・キーズ(彼女のステージにはノーティー・バイ・ネイチャーのトレッチ、ブラック・シープ、 ダグ・E・フレッシュ、パブリック・エナミーが特別参加)、カニエ・ウェスト、リュダクリス(ショウナとビーニ・マン、リル・フリップが特別参加)ら。この日の目玉は、久しぶりの登場となるR・ケリー。州外に出ることへの許可を得てのパフォーマンスとなっていたが、その前に出演した50セントとGユニットのセットで、50セントが最前列の観客と小競り合いをはじめ、ボトルの投げ合いをするところまで発展。一端収めてパフォーマンスを再開したものの、観客から冷たい反応を受けた50セントは逆ギレ、ステージから降りるのを拒否し、「そんなにあいつが観たいのか」と言い放ってから、R・ケリーの事件を揶揄する大人げない行動を取った。とうとうトリのR・ケリーがステージに出てきた頃には、すっかり疲れ切っていた観客が帰りはじめてしまうというお粗末なコンサートとなってしまった。