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MOBO3部門受賞でアワードを制覇した50セントが、余裕の遅刻で大ブーイング

 9月25日、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールにてUK最大のアーバン・ミュージック・アワード、MOBO(Music Of Black Origin)が開催された。R&B、ヒップホップ、ガラージ、レゲエ、ジャズ、ゴスペル、ワールド・ミュージックなど、ブラック・ミュージック界で活躍したアーティストに贈られるMOBOも今年で8回目。授賞式には、UKやUSなどから錚々たる顔ぶれが集まった。司会はリル・キムとブルー・カントレル。絶妙な掛け合いと2人のコスチューム・チェンジも授賞式に華を添えたが、なんといっても今年の主役は〈最優秀アルバム〉〈最優秀シングル〉〈最優秀ヒップホップ・アクト〉の3部門で受賞を果たした50セント。しかし、同夜行われるウェンブリー・アリーナでのライヴを控えていたにもかかわらず授賞式に遅刻。アワードの進行が遅れただけでなく、コンサート会場のファンたちも待ちぼうけを食らって、ブーイングが起こる事態に。ライヴ・パフォーマンスでは、現在UKチャートを独走中のブラック・アイド・ピーズや、エンタテイナーぶりを見せつけたミスティークにレッドマンが飛び入りで参戦。完全復帰したシールや、UK初ステージとなるDMXもパワフルなステージで圧倒した。そして、〈功労賞〉のクール&ザ・ギャングとジョージ・ベンソンの2大御大によるパフォーマンスで会場の盛り上がりは最高潮に。ジョージ・ベンソンはTVオーディション番組「Fame Academy」の若手シンガー、レマーとのデュエットに応じるなど懐の広さをみせた。また〈最優秀新人〉と〈最優秀UKアクト〉の2部門を受賞したビック・ブラヴァズは紙吹雪舞う中、フィナーレでステージを飾った。4部門でノミネートされていたビヨンセは受賞ならず、ディジー・ラスカル、テリー・ウォーカーなどUKの大型新人も受賞を逃してしまったが、一部では〈もっとUK出身のアーティストを評価すべきだ〉との声も聞かれ、賛否両論が巻き起こった〈MOBO 2003〉。主な受賞者と作品は以下のとおり。

●最優秀R&Bアクト/ジャスティン・ティンバーレイク
●最優秀ビデオ/クリスティーナ・アギレラ・フィーチャリング・レッドマン“Dirrty”
●最優秀ヒップホップ・アクト/50セント
●最優秀UKアクト・オブ・ジ・イヤー/ビッグ・ブロヴァズ 、パンジャビMC (同時受賞)
●最優秀アルバム/50セント『Get Rich Or Die Tryin'』
●最優秀シングル/50セント“In Da Club”
●最優秀新人/ビッグ・ブロヴァズ
●最優秀プロデューサー/ネプチューンズ
●最優秀ガラージ・アクト/リサ・マフィア
●最優秀レゲエ・アクト/ウェイン・ワンダー
●最優秀UKレディオDJ/ティム・ウェストウッド
●最優秀UKクラブDJ/ショーティ・ブリッツ
●最優秀ジャズ・アクト/ソウェト・キンチ
●最優秀ワールド・ミュージック・アクト/イブライム・フェレール
●最優秀ゴスペル新人/ハッチンソン・ゲイル
●MOBOアウトスタンディング功労賞/クール&ザ・ギャング
●MOBOライフタイム功労賞/ジョージ・ベンソン
●MOBOファッション・アイコン/リル・キム

掲載: 2003年10月28日 14:00

更新: 2004年03月19日 16:47