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インタビュー

androp 『one and zero』

カテゴリ : COVER ARTIST

掲載: 2012年12月10日 00:00

ソース: 2012/12/10

TEXT:日野敦(幻冬舎)

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多彩な音楽性をロックバンドとして軽快に再現するサウンド、聴き手に寄り添うような歌詞で、着実にファンを拡大しているandrop。2枚目のフルアルバムで、彼らの<リスナーのために>という姿勢はいよいよ強固なものとなった。ニューアルバムに込めたメッセージについて話を聞く。 



メッセージがないんだったら、僕が歌う必要もないって思ってるんです。



 ロックバンドが歌う歌に<メッセージ>は必要なのだろうか? 反体制という立場から歌うことがロックであるとは、この時代、もはや誰も言わないが、主義や主張がなければならないのか、それともただグッときたり、楽しくなれる歌でいいのか。時に様々な議論がなされるが、結論は出ていないし、そこは聴き手一人ひとりに委ねられているというのが、世の中の流れであると思われる。

 
しかしここに、自分たちの歌にはメッセージや意味がなければならないというバンドがいる。伝わったら嬉しい、というレベルを求めるのではなく、バンドそのものがそれを生み、伝えるためのものであると公言する、とても特別な立ち位置の存在だ。この度、2枚目のフルアルバム『one and zero』をリリースするandropのボーカル/ギターであり、すべての楽曲の作詞/作曲を手がける内澤崇仁は語る。

内澤崇仁(Vo.&Gt.):メッセージがないんだったら、僕が歌う必要もないって思ってるんです。僕はandropをやる前はボーカリストじゃなくて、その時は、別に他の歌が上手い人が歌えばいいやって思って曲を作っていたりしてたんです。でも、自分が歌うってなったら、自分が歌う意味が必要なんです。それは自分の感情を吐露するっていう意味ではなくて、聴く人にメッセージとして届けられるっていうことで。それは歌だけじゃなくて、たとえ言葉のないインストだとしても、僕が奏でるんだったら、その音に意味を持たせられない限り、僕はやる必要がないって考えてるんです。


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andropというバンドは、この内澤の考えるメッセージや意味を具現化するために、バンドの匿名性を重視し(デビューからしばらくはメンバーのプロフィールが明かされていなかったほどだ)、歌詞から個人/場所/時間などを特定するワードを周到に排除している。リスナーが自分の歌として捉えられるような、そしてそこからポジティブなメッセージを受け取れるような歌を作ることに徹しているのだ。
 その特殊な試みの中でandropが大切にしているのが、<光>というキーワードだ。彼らは<光>をバンド活動のテーマとしていることもまた公言しているのだが、このアルバムの中では、実に13曲にわたって25回も光という言葉を繰り返し歌っている。

内澤:<光>っていう言葉を、僕は歌詞の中で、生きる意味とか前に進むための原動力、そういうイメージを表現するときに使っているんだと思います。<光>は曲の中で一番の核となるものなんです。 

 
涙と光が掛け合わされて輝く虹の美しさを描写する“Rainbows”、消えそうな願いや希望を握りしめて光の先に向かおうと呼びかける“Message”、ただあなたを照らす光になりたいと繰り返す“End roll”など、<光>はリスナーに対するポジティブなメッセージの源にあるものとして、それぞれの曲の中で有効に機能している。<光>という言葉が内澤の口からこぼれ出すと、なにか大きなものに包まれている、守られているような気持ちにさえなる時がある。



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作品ごとにアルバムタイトルにも重層的な意味合いを求めてきたandropだが、今回のタイトル『one and zero』にはどのようなメッセージが託されているのだろうか。

内澤:“End roll”っていう歌を作るときに、僕は終わりの歌を作ろうと思ったんです。震災からずっと僕は色んな終わりを見てきて、その中にいる僕もどこかで終わりを選んでいるような気がしていて。でも歌詞を書いてみたら、それは一つの終わりにすぎなくて、また別のところでは始まっていることもあるって気がついたんです。今までなかったものが生まれることが1として、今まであったものが無くなることが0とすると、僕らは色んな1と0の間に生きていると言えますよね。始まりと終わり、生と死、未来と過去、光と闇……そういうものの間に僕たちはいるわけです。さらに二進法の話をするならば、1と0の二つだけで、無限なものを作り出していけるっていうことでもあるんです。

 全15曲にわたりリスナーに向けて様々な角度から光に縁取られたメッセージを投げかけている、このアルバム。それは、決して光に満ちているとは言いがたいこの時代を歩いていかなければいけない我々にとって、ひとつの道しるべになるかもしれない。


■ALBUM……『one and zero』 now on sale!

SONG LIST

01.O
02.Rising Star
03.Boohoo
04.Message
05.Plug In Head
06.Rainbows(※ 「映画 鈴木先生」主題歌 2013.01.12(土)全国ロードショー)
07.AM0:40
08.Radio
09.World.Words.Lights.
10.You
11.Party
12.Human Factor
13.Waltz
14.Encore
15.End roll (※テレビ朝日系全国放送「musicるTV」11月度エンディングテーマ)

■LIVE……「one-man live tour "one and zero" 」

03/10(日)名古屋 日本特殊陶業市民会館 フォレストホール

03/16(土)大阪 オリックス劇場 (旧 大阪厚生年金会館)

03/30(土)東京 国際フォーラム ホールA

※詳細はオフィシャルサイトをご確認ください。

 



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記事内容:TOWER+ 2012/12/10号より掲載

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