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インタビュー

capsule 『STEREO WORXXX』

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2012年03月14日 00:00

更新: 2012年03月14日 00:00

ソース: bounce 342号(2012年3月25日発行)

インタヴュー・文/澤田大輔



各種プロデュース・ワークも引き続き絶好調のなか、中田ヤスタカのいまのモードを全開にした刺激的なアルバムが早くも到着です!



Capsule_A

きゃりーぱみゅぱみゅをブレイクに導いた『もしもし原宿』や“つけまつける”、Perfumeの最新作『JPN』などなど、ここ1年の間もプロデュースなどをガシガシこなし、目を見張る成果を残している中田ヤスタカ。そんな外仕事の快調っぷりと呼応するかのように、彼の本丸ユニット=capsuleの新作『STEREO WORXXX』も前作からわずか7か月のインターヴァルで到着。ここ数作のやりたい放題なノリがより強烈に感じられる、なんとも痛快な作品となった。

「capsuleと他のいろんなプロジェクトは完全に別物で、両方あって回ってる。こっち(capsule)は、あくまで自分がフレッシュに感じるものを作る場なんです。頼まれてないからこそ新しいものが生み出せるし、そうやって好きに作った音が、他の仕事に還元されていく」(中田ヤスタカ、以下同)。

大箱仕様のテクノにゲットー・ビーツ、ダーティーなミニマル、キュートなエレクトロ・ハウス——総じてダンサブルだが、スタイルはさまざま。こしじまとしこのヴォーカルがほぼ全編を彩っているものの、登場するのは楽曲の終盤だったり、断片的な素材として扱われていたりする。ポップスのフォルムから離れ、自由に展開していくサウンドが気持ち良い。

「最近は、思いもよらない展開を見せる音楽が好きなんです。どこがサビだかわからなかったり、いちばん声が入ってるところにリズムが少なかったり。〈ずっとイントロだね〉って言われそうなところで歌が入ってきたり(笑)。いまって曲の一部分だけ聴かれることが多いと思うんですけど、ひとつの曲のなかである瞬間にパッと変化する気持ち良さって、頭から丸ごと聴かないと感じられないじゃないですか。そういうのがいいなと」。

そんな中田の発想は実にダンス・ミュージック的だし、実際のところ、新作に詰まっているのはフロアで機能的に鳴りそうな楽曲ばかりだ。しかし、capsuleがダンス・ミュージック志向を強めているわけではないという。

「もしフロア向けのアルバムを作るとしたら、全然違うものになると思います。僕はダンス・ミュージックの現場にどっぷり身を置いているので自然に影響を受けてるだろうし、シーンを無視してるわけじゃない。かといってトレンドを追っているわけでもなくて。何もない地点から試行錯誤しつつ、〈なにこれ!?〉って思える音楽を作りたいんですよ。で、〈これ良くない?〉って提案するのがcapsuleの役目だと思ってます」。

中田のめざす〈なにこれ!?〉をもっとも明快に感じさせる楽曲が、ラストの“Transparent”だろう。親しみやすい日本語詞のポップスでありながら、アルバム中でも際立って奇妙な印象を残す。中田が昨年手掛けたPerfumeの怪曲“スパイス”からの流れも感じさせるこの曲が、彼の新たな方向性を指し示しているのかもしれない。

「最近はコードが自分のなかのキーワードになっていて。“Transparent”は普通のメロディーラインで、それこそポップに成立するんだけど、一般的なコード進行を全部外していくから次の展開が予想できない。そういうことを意識的にやってみました。相当おかしいんだけど、歌があるからこそ、なんとなく最後まで聴かせる。そういう意味で、こしじまさんの役割はデカいんですよね」。



▼capsuleの作品を紹介。

左から、2010年作『PLAYER』、ベスト盤『FLASH BEST』、2011年作『WORLD OF FANTASY』(すべてcontemode)

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