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インタビュー

マイペースに独自の音楽を紡いできた、sleepy.abの歩みを振り返る

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2011年03月24日 14:37

更新: 2011年03月24日 14:37

ソース: bounce 329号 (2011年2月25日発行)

文/鬼頭隆生

 

ここでは、sleepy.abの足取りを辿ってみよう。北海道出身の4人が札幌で出会い、98年にバンドを結成。じっくりと音楽性を練り上げ、2002年に初作『face the music』を発表する頃には、その幻想的で美しいサウンドは鮮烈な個性を放っていた。冷たく澄み切った空気を思わせる音の質感は、当時レディオヘッドが行っていた実験的な試みにも通じている。また、エコーやディレイといった空間系のエフェクトを用いて音を浮遊させる彼らの手法は、当時〈音響系〉という括りで注目されたシガー・ロスやムームと並び称され、徐々に支持を広げていく。しかし、2004年の『traveling fair』では自身のインナー・スペースに潜るかのように、音も歌詞も深みを増した作風を展開。独立独歩の矜持を示すと、2006年の傑作『palette』では表題通りに色彩鮮やかなサウンドへと長足の進歩を遂げる。抽象的で曖昧だった歌詞もグッと開かれた感があり、同作がいまに繋がる分水嶺だったのだろう。この年から各地の野外フェスにも出演するようになる。

そして翌年の『fantasia』では民族楽器やクラシック音楽などの要素も採り入れて、sleepy.ab流の〈ファンタジア=幻想曲〉を織り上げた。ちなみに、同作に収録された“ループ”は同郷のMIC JACK PRODUCTIONにリメイクされていたりも! さらに、結成10周年の2008年には企画盤『archive』を発表。これは既発曲の再録と新曲から成り、10年の歩みを現在進行形のサウンドで提示したものだった。続く、メジャーに移籍しての『paratroop』では、かつてない激しさやダークさを露わにする一方で、ドリーミーなフォークトロニカに挑戦したりと表現領域を拡大。また、かねてより活動していたアコースティック編成のsleepy.ac名義でも、弦楽隊と共演した神秘的なライヴ盤『LIVE@Sapporo Kitara』を発表している。聴き手を非日常の音世界へと誘い込み、無上の陶酔をもたらすsleepy.ab。たゆまぬ進化を続ける彼らは、ニュー・アルバムでも新たな景色を描いている。

 

▼sleepy.ab関連の作品を紹介。

左から、2002年作『face the music』、2004年作『travelling fair』(共にChameleon)、2006年作『palette』、2007年作『fantasia』、2008年の企画盤『archive』(すべてChameleon/WESS)、2009年作『paratroop』、2010年のsleepy.acのライヴ盤『LIVE@Sapporo Kitara』(共にポニーキャニオン)

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